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山田祥平のニュース羅針盤 第447回 NTT東西がタウンページを終了、近くて遠い連絡先

マイナビニュース / 2024年7月23日 6時0分

画像提供:マイナビニュース

NTT東日本とNTT西日本が電話帳(タウンページなど)と番号案内サービス(104番)の終了を発表した。同社はその理由として、スマホなどの普及で電話番号の検索方法が多様化したことや、タウンページへの広告掲載数が減少、番号案内の利用数も大幅に減少していることを挙げる。

こうした状況を踏まえ、紙資源消費の削減や環境負荷の低減を実現する観点からも、2026年3月末で電話帳と番号案内を終了するとしている。なお、これらの終了後は、NTTタウンページ社によるiタウンページで電話番号を検索することができる。目の不自由な方々のための点字電話帳は継続、また、障がいのある方を対象に電話番号を案内する「ふれあい案内」も提供を継続するという。

○連絡をとりたい組織が1冊でことたりた電話帳

タウン誌の駆け出しライターだったころは、いろいろな問い合わせのために、東京23区50音別電話番号簿企業名編はとても役にたった。連絡をとりたい組織について、ほとんどは、この一冊でことがたりた。びっくりするほどの分厚さでもなかったので重宝した。発行されなくなってからも、ずっと使い続けてきた。

今、電話帳や番号案内がなくなっても何も困らないと思う層は少なくないだろう。そもそも企業等の組織が電話番号を公開しなくなっている。たとえば近所の郵便局の電話番号を調べようと思ってもわからないのだ。

サポート電話などは、電話番号を公開するにしても、多くは有料の0570から始まる電話番号だ。いわゆるナビダイヤルで、かけた人の電話番号に応じてつながる相手が変わる。東京からかければ東京の拠点につながり、大阪からかければ大阪の拠点につながるような仕組みを提供できてきた。

ただし、通話料金は有料なので、サポート窓口などで対応待ち行列が発生するような場合、しばらくお待ちください的なアナウンスをえんえんと聞かされてしまうことも少なくない。

その分の料金は、かけた側が支払う必要があり、しかも、定額料金は適用されないので正味20秒当たり11円が必要だ。改定されて以前よりは少し安くなったがまだ高い。これ、金額にすると10分間待たされたら330円、1時間待たされたら1,980円だ。本当にこれは腹立たしく、0570番号には、直通電話番号を併記しなければならないという条例でも作ってほしいくらいだ。

○電話帳と番号案内の終了は時代の節目

とはいえ電話で通話するコミュニケーションの機会は、これからもどんどん減っていくだろう。デジタルネイティブな世代にとっては、むしろその方が都合がいいかもしれない。たとえ相手がAIでもだ。そもそも企業のサイトなどを開いても、その企業の電話番号が掲載されていないことが多い。大きな企業はもうエンドユーザーと電話で話をするといったことをしたくないようにも見える。

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