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RPAの利用状況、中小企業は導入が増え中堅・大手企業は横ばい- MM総研が調査

マイナビニュース / 2024年7月24日 16時0分

画像提供:マイナビニュース

MM総研(MMRI)は7月24日、主にデスクワークなどで発生する定型作業をソフトウェア型ロボットが代行・自動化する技術である「RPA(Robotic Process Automation)」の、3月時点での利用状況をまとめたレポートを公開した。中小企業では導入が着実に増え、安価で使いやすいUIやサポートの充実したツールが選択されるようになった。中堅・大手企業では導入率は横ばいだが企業内利用は進み、ツールの集約が進んだ。

このレポートはMM総研が3月18~22日の期間、国内企業1599社に対して実施したWebアンケート調査の結果に基づく。

今回の調査では、年商50億円未満の中小企業でのRPAの導入率は15%となり、前年から3ポイント増加。準備中や検討中の企業も23%存在しており、今後も成長が続くとみられる。

一方、RPA未検討の中小企業は62%を占めており、「どういうことができるかわからない」28%、「効果を期待できない/費用対効果がわからない」27%、「今の従業員体制で業務を十分こなせている」24%などの理由が挙がった。中堅・大手企業のような急成長ではなく、年間数ポイントずつの着実な成長が予想される。

中小企業におけるRPAベンダーシェアは、1位はコクーの「マクロマン」とマイクロソフトの「Microsoft Power Automate」で同率の18%。マクロマンはツールを無料提供し、RPA人材の派遣や教育・サポートを有償化するビジネスモデルでシェアを伸ばした。3位はFCEプロセス&テクノロジーの「Robo-Pat DX」(16%)で、専門用語を排除した使いやすいUIや無償の伴走サポートなどが導入ハードルを下げた。

年商50億円以上の中堅・大手企業では、RPAの導入率は前回調査から1ポイント減の44%と伸び悩み、2021年度以降は40%を超える導入率が続いているものの現在は横ばい状態。利用を検討している企業の割合も18%と大きく変化していない。

一方、部門ごとの浸透率は前回調査から6ポイント増の43%となり、この1年半の間に利用部門が広がっている。最も多い利用部門は情報システム部門で47%が利用し、主にシステムの運用効率化などに活用されている。2位は営業・販売部門、3位は財務・経理部門であった。

ちなみに、中小企業で最も利用されている部門は営業・販売部門で50%で、システム化されていない領域が多く効果が出やすい、効率化することで売り上げ拡大を図るといった狙いがあるという。他の部門でも利用は進んでいるが、バックオフィスでは業務に特化したSaaSやパッケージが充実しているため、中小企業ではRPAを活用する必要性が中堅・大手ほど高くなく、利用部門が広がっていない。

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