1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

日銀の利上げで住宅ローン・変動金利はどれくらい上昇する? 今後の「追加利上げ」見通しも解説

マイナビニュース / 2024年7月26日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

2024年3月19日、日銀はついにマイナス金利政策を解除し、17年ぶりの利上げに踏み切りました。これを受けて、住宅ローンの変動金利がいつ、どこまで上がるのか、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

7月30・31日に開かれる金融政策決定会合では、日銀が追加利上げに踏み込むかが焦点となっています。住宅ローン比較診断サービス『モゲチェック』を運営する株式会社MFSの塩澤崇氏は、「遅くとも10月までに政策金利の追加利上げがある」と予測しつつも、依然として「変動金利が有利」との立場を崩していません。その理由をインタビューでうかがいました。今回は前編をお送りします。

○マイナス金利解除後も、変動金利は低水準が続く

――2024年3月19日の金融政策決定会合で、日銀はマイナス金利政策を解除。実に17年ぶりの利上げとなりましたが、以降、各銀行の住宅ローンの金利の動きはどうなっていますか?

金利は上昇局面にありますが、引き続き各行の金利競争は厳しいままです。長期金利が高止まりしているため、長期金利と連動する固定金利も高くなっています。反面、変動金利は日銀の政策金利と連動しているため、低金利が続いており、固定金利と変動金利の差が大きくなっています。

マイナス金利政策が解除されたとはいえ、ゼロ金利になった程度では大きなインパクトはないため、変動金利は0.5%以下という低水準のままです。

――これほどまでに固定金利と変動金利の差が開いているのはなぜなのでしょうか?

最大の要因は日銀が政策金利を下げ続けてきたことです。それに伴って、政策金利と連動する変動金利は大きく下がりました。加えて、住宅ローンを融資するネット銀行の数が増えたこと、スマホの普及で各行の金利を容易に比較検討できるようになり、銀行間の金利競争が激化したことも一因です。

特に、新規ユーザーの獲得競争は熾烈をきわめています。変動金利の仕組みをおさらいすると、変動金利は「適用金利=基準金利-引き下げ幅」で決まります。引き下げ幅は信用力に応じて個別に設定され、完済まで変わりません。

マイナス金利政策解除後、既存ユーザーの返済額に影響する基準金利は若干上昇傾向にありますが、新規貸出金利はほとんど上がっていません。基準金利をわずかに上げつつも新規貸出金利は据え置いた銀行もあれば、ライバル銀行の利上げに乗じてシェアを拡大しようと、新規貸出金利を下げた銀行もあります。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください