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『新宿野戦病院』で描くのは“ホームドラマ” フジ河毛俊作監督、宮藤官九郎氏と23年ぶりタッグの理由

マイナビニュース / 2024年7月30日 6時0分

「医療監修の先生に、救命医療には大変な患者さんもお見えになると聞いていたんです。例えば、何度も同じ人が運ばれてくるということがあるんだけど、そういう話は『救命病棟―』では扱いづらかったんですね。だけど、そういうところに光を当てるって言ったら変だけど、そんな話を宮藤さんとやったら面白いんじゃないかと思ったんです。

 “衣食住”という言葉があるけど、僕はその“衣”を、医療の“医”でもあるなって思っていて。やっぱり人間が生きていく上で“医”は必要不可欠なインフラじゃないですか。だからこそ医療をいろんな角度から描くべきだし、これだけたくさんの医療ドラマがあって、天才外科医とかそういう話も面白いかもしれないけど、もっと違う角度の医療ドラマを宮藤さんとだったらできるんじゃないかと思いました」

●病院が“ホーム”になっている

『新宿野戦病院』は、運び込まれる患者がおかしさにあふれる人だったり、通常の医療ドラマであれば緊張感あふれる手術シーンに笑えるやり取りを盛り込んだり、かと思えば、親から望まれずに生まれた少女との交流を丁寧に描写して社会派な一面を見せたり、“命の平等”について深く考えさせられる場面があったり…と、様々な要素が詰まったドラマに仕上がっている。そんな今作において、監督が最も描きたいテーマは何かを聞いてみると、意外にも“ホームドラマ”というコンセプトが明かされた。

「このドラマには、実は主要な登場人物たちの“家”が出てこないんです。ゲストの家とかはちょっと出てきたりはするんだけど、例えば享(仲野太賀)の家とか、横山(岡部たかし)の家とかは出てこないんですよ。それはなぜかと言うと、病院が“ホーム”だからなんです。濱田(岳)くんが演じるおまわりさんも含めて、病院の“ホーム”にみんなが集まってくるような、僕の中で大きな枠組みは“ホームドラマ”だと思って作っていますね。『俺の家の話』もそうだったけど、宮藤さんはホームドラマも得意とされているので、そういうものを目指しています」

○出会いは役者「なんて面白いやつがいるんだ!」

河毛監督と宮藤氏との出会いは、脚本家ではなく役者だった。

「僕と宮藤官九郎さんとの出会いは、96年に私が演出した稲垣吾郎さん主演で横内謙介さん作の『夜曲』という舞台に彼が出てくれた時です。その作品での彼がすごく面白かった。“なんて面白いやつがいるんだ!”って思ったのが、俳優の宮藤くんでした。それが、きっかけです。

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