大河原克行のNewsInsight 第309回 どうなる日立エアコン、「白くまくん」シリーズの今後
マイナビニュース / 2024年7月27日 23時4分
ジョンソンコントロールズ日立空調の日本&台湾バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーである菊地正幸氏が取材に応じ、日立ブランドの家庭用エアコン「白くまくん」シリーズの今後の展開などについて説明した。
○これまでと同じ工場でモノづくりを続ける
菊地ゼネラルマネージャーは、「ジョンソンコントロールズ日立空調の株主がボッシュになり、新会社を設立することになるが、日立GLSとブランドライセンス契約を締結し、日立ブランドの空調機器を、国内外ともに、これまでと同様に継続することになる。生産についても、これまでと同じ工場でモノづくりを続ける。日立ブランドを継続するビジネスであり、品質もこれまでと同様に厳しい基準で維持する。その上で、日立ブランドの空調機器を世界各地に提供する。詳細は今後12カ月以内に決定する」と発言。「日立ブランドのルームエアコンは、これからも継続する。『白くまくん』もなくならない。日立ブランドの高品質な空調製品を届けていく」と述べた。
「日立」ブランドおよび「白くまくん」ブランドの新会社に対するライセンス期間については、「長い期間になると聞いている。具体的には詰めていくことになる」という。
日立ブランドの家庭用エアコン「白くまくくん」シリーズの開発、生産を行うジョンソンコントロールズ日立空調(JCH)は、2015年10月に設立したジュイントベンチャーで、日立製作所の白物家電の子会社である日立グローバルライフソリューションズ(日立GLS)が40%、ジョンソン・コントロールズ・インタナショナル(JCI)が60%の株式を保有していた。今回の契約は、ドイツのRobert Bosch GmbH(ボッシュ)に、それぞれが保有する株式のすべてを譲渡。2024年7月23日に合意したと発表した。
日立GLSが40%保有するJCH株式の譲渡額は14億ドル(約1950億円)となる。2025年4~6月までに買収を完了させる予定だ。
ボッシュが100%出資して新会社を設立し、新会社は日立GLSとブランドライセンス契約を締結して、従来同様、日立ブランドの空調機器を世界各国に提供する。日本における家庭用エアコンの販売およびサービスは日立GLSが行うことになる。
○白くまくんの栃木事業所、変わらず供給力の要へ
白くまくんのエアコンは、栃木県栃木市の栃木事業所で引き続き生産する。「円安が続いていることもあり、競争力のある地産地消での拠点として、確固たる供給力の要として、大切な製造拠点であることに変わりはない。目標としていた国内ルームエアコンの国内生産比率50%は2024年春に達成している」と述べた。
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