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カレー沢薫の時流漂流 第310回 両親は仕事、子供は夏休み、こんな無理ゲーどうやってクリアしてたんだ

マイナビニュース / 2024年7月29日 16時29分

画像提供:マイナビニュース

そろそろ夏休みがはじまるらしい。

これは「キムワイプが大幅値上げらしい」と言われたようなもので、名誉無職の私にとっては「特定業界にとって大激震なのはわかるが自分には完全に無関係な話」である。

「大人になると夏休みは関係なくなる」というが、これは正確ではない。

まず無関係になった大人の中にも、単純に夏休みがなくなった派と、勤務形態が週休7日なため関係ない派にわかれる。この派閥は諸事情により季節感も喪失している場合が多いため、そういう意味でも夏休みは無縁だ。

しかし大人でも、夏休みを送る子供がいる家庭の者は全く無関係ではない。むしろ激震が走っているのはこの層である。

夏休み当事者である子供と、それを保護しなければならない親などとでは、夏休みに対する認識がまるで違うということを大人になってから知った。
○子供だけ夏休みにされて途方に暮れる親たち

Xが中高年のツールであることは周知の事実であり、20代や大学生を見かけるだけでも「YOUはどうしてこのSNSを?」と問いかけたくなるし、高校生なんかを見かけた日には「お逃げなさい」と森のくまさんみたいになる。

よって、X上で見かける夏休みへのコメントは、当事者の楽しみより、夏休みを迎える子供がいる親世代の「恐怖」の方が多く、それも「憂鬱」レベルではなく「俺たちはどう生き残るのか」という、ジブリみさえ出てきている。

子供のころ、夏休みは楽しみなものであった。

特にレジャーの予定や、遊ぶ友達がいたわけではない。むしろ父親の実家恒例「耐久墓参りタイムアタック」が唯一の予定という意味では憂鬱ですらあった。

それでも「学校がない」というだけで、夏休みは楽しかったのだ。

しかし、保護者にとっては「学校がない」というのは一大事なのである。

子供は、一定の年齢になると「自分のことは自分でできている」という気になっているものだが、実際はそんなことはない。私も物心ついてから30年以上経つが、未だにできていないのだ。

子供には、食事を与え、何より安全を確保し、見守ってくれる大人の存在が不可欠なのだ。

学校はそれらを日中子供に与えてくれる存在である。

それがないとなれば、親が代わりに与えなければならないのだが、現代は両親共に働いている家庭の方が多く、「子供の生命維持のため、夏休みの間は仕事を休みます」というわけにもいかない。

よって、学校や自分たちの代わりに、子供の命を守ってくれる学童などのサービス手配や昼食をどうするかなどで、毎年頭を悩ませているそうだ。

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