祇園祭の夜を幻想的に彩ったポータブル電源 青森ねぶた祭での取り組みに刺激
マイナビニュース / 2024年7月31日 6時0分
夏本番を迎えて各地で催されている伝統的な祭りにも、環境保護や脱炭素のトレンドが押し寄せています。1,100年を超える歴史を持つ京都・祇園祭では、夜の古都を幻想的に彩る「山鉾」(やまぼこ)の提灯を照らすのに、LED電球とポータブル電源が使われていました。伝統の祭りと最新テクノロジー製品の融合は、遠く離れた青森のねぶた祭の取り組みに刺激を受けて生まれたものでした。
青森ねぶた祭での採用を知り、EcoFlowに連絡したのが縁
京都の夏の風物詩といえる祇園祭。象徴的な存在が「山鉾」と呼ばれる山車で、各地区の有志が作り上げた山鉾が街を練り歩く本祭が目玉となっています。本祭の前後に開かれる「宵山」では、山鉾に付けられたいくつもの駒形提灯に明かりが灯され、「コンチキチン」の音色で知られる祇園囃子とともに幻想的な雰囲気の夜祭りが楽しめます。
山鉾の前後には数十個の駒形提灯が取り付けられていますが、ほとんどの山鉾では消費電力が大きく発熱もある白熱電球にAC100Vの商用電源を接続しています。さまざまな企業や製品が環境保護の取り組みを進めるなか、京都が誇る伝統の祭りが旧態依然とした状況でいいのか…ともどかしく感じていたのが、祇園祭ごみゼロ大作戦 再エネ担当の井上和彦さん。何か改善できないか…と思っていたところに目にしたのが、青森のねぶた祭での取り組み。大きな山車を照らし出すのに、EcoFlowのポータブル電源とLED電球を用いていることを知り、これだ!と思ったのだそう。
この仕組みを山鉾に応用できるのかを試してみたく、ポータブル電源のレンタルをお願いすべくEcoFlowに問い合わせたそう。ねぶた祭での実績や評価があったことから、EcoFlow側も積極的な姿勢で話はスムーズに進み、ポータブル電源やソーラーパネルの貸し出しが決定。井上さんは、有料でのレンタルを想定していたものの、趣旨に賛同したEcoFlowが無償での貸し出しを提案してくれたそうです。
さまざまな山鉾があるなか、いち早くEcoFlowのポータブル電源を採用したのが、今回取材した「鷹山」の山鉾。鷹山は、200年近く前に山鉾を焼失して以来、長らく祇園祭に参加していなかったものの、復興を目指す地元有志の熱意が実って山鉾を再興し、2022年に祇園祭への復帰を果たしました。
鷹山保存会の理事長を務める山田純司さんは「鷹山を復活させるにあたって、当初からLED電球と再生エネルギーを使おうと思っていた」と語ります。
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