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ロボットのセキュリティ機能のユース・ケースと実装、セキュアな未来を実現するには?

マイナビニュース / 2024年8月2日 7時30分

キャリブレーション・データ用のストレージ

ペリフェラルの中には、工場から出荷される際、個別にキャリブレーションされるものがあります。それに向けた高精度の測定を維持するためには、キャリブレーション・データ用のストレージが不可欠です。同データを認証用IC内にセキュアに保存することにより、完全性を確保し、不正なアクセスからの保護を実現することが可能になります。

ホスト・システムは、保存されたデータを読み出したり、利用したりすることが可能です。つまり、ペリフェラルから精度と信頼性に優れる測定値を取得することができます。キャリブレーション・データ用のセキュアなストレージにより、システム全体の精度と性能が向上します。また、貴重な知見が得られ、高い品質基準を維持することが可能になります。
ジョイントとのセキュアな通信

ジョイントとのセキュアな通信を実現することにより、ロボット・システム全体のセキュリティ体制が強化されます。また、信頼性が高く保護されたデータ交換を実現可能になります(図10)。

まとめ

ロボットの未来をセキュアなものにするためには、サイバーセキュリティが非常に重要です。脅威からの保護を実現するには、セキュアな認証、暗号化を利用した通信、サプライチェーンのセキュリティといった堅牢性の高い対策が不可欠です。ADIの製品/ソリューションを採用することでも高度なセキュリティ機能を利用することができるようになり、ロボット・システムの完全性と信頼性を確保することが可能になります。重要なのは、サイバーセキュリティを何よりも優先することです。その上で、ADIが提供するような専門技術を活用すれば、相互に接続された世界に出現する新たなリスクを回避しつつ、ロボットの潜在能力を最大限に引き出すことが可能になります。

本記事はAnalog Deviceの技術解説記事「Robotic Security Use Cases and Implementation for a Secure Future」を翻訳したものとなります

○参考資料
・Jean-Paul A. Yaacoub、Hassan N. Noura、Ola Salman、Ali Chehab「Robotics Cyber Security: Vulnerabilities, Attacks, Countermeasures, and Recommendations(ロボティクスのサイバーセキュリティ -- 脆弱性、攻撃、対抗策、推奨事項)」 International Journal of Information Security、2021年3月
・Christophe Tremlet「IEC 62443シリーズの規格:サイバー攻撃からインフラストラクチャを保護する方法」Analog Devices、2023年4月
・「セキュア認証によるR&D投資の保護」Analog Devices
・「The Basics of Using the DS28S60(DS28S60の基本的な使い方)」Analog Devices

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