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OKIのオフィス向け健康行動促進サービス「Wellbit Office」 - 強みは“何気ない通知”

マイナビニュース / 2024年8月2日 12時28分

既存の行動変容技法では、インセンティブを与えることでモチベーションを高める方法や、通知を与えることで行動を誘発する方法などが取られていた。しかし、前者では原資が必要である点や介入停止後に動機が低下する点が、後者では習慣化に至らず慣れによって効果が低下する点が、大きな課題だった。

そこで今回のソリューションでは、「ナッジ」×「ブースト」の両輪で行動変容を促進。オフィスやスマホのセンシングデータなどを活用しながら、毎日最適なタイミングでの行動誘発を行いつつ、言語的報酬によってその行動のメリットを刷り込むことで、自らの行動に対する“自己効力感”を高めて習慣化へと導くとする。

○長期的な利用につなげるシンプルなスマホアプリ

具体的な手法としては、スマホアプリ「GreenUP」を通じて、行動データなどに基づいて個別メッセージを配信するとのこと。また歩数や階段利用数を可視化したり、利用者内でのランキング機能などで、健康行動の可視化も行うという。加えて、目標達成度に応じて日本各地の背景画像が解放されるなど“旅の記録”のようなエンタメ要素を盛り込むことで、アプリ自体の継続利用を促進。またチームを組んで協力しないと達成できないミッションなども用意し、コミュニケーションの創出にもつなげるとした。

OKIの牛窪氏は、GreenUPのアプリ自体に多くの機能を持たせるわけではなく、「すごくシンプルではあるものの、1日1回は開きたくなる」ようなものにすることを意識したとのことで、あくまで長期的な利用を見据え最適化した形だとしている。

●実証実験でも効果を確認、将来には個人向け展開も目指す
○鹿島建設での実証実験では長期的な効果が明らかに

OKIはWellbit Officeのサービス化に向け、鹿島建設と共同で実証実験を実施。アプリによる介入が、利用者の階段利用や歩行の増減、そしてオフィス内の居室間移動の回数にどういった影響を与えるのかを、1年間にわたって調査したとする。

すると、階段利用や歩行の促進に効果を発揮することが示されたのに加えて、オフィス内での移動回数も増大傾向が見られ、2023年7月(アプリ介入初期)から12月にかけて、約70%の利用者で移動回数が増加したことが明らかとなった。

牛窪氏は、実証実験で確認された効果の重要な点として、「一時的に大きな効果が出て直後に元通りになるのではなく、長期的なスパンで徐々に効果が出ている」ことを挙げる。実際にデータからは、介入開始から時間を追うごとに効果が大きくなる傾向が見られており、利用が続くほど自己効力感などに与えるメリットが大きくなるとした。
○社内調査では“何気ないメッセージ”の効果が判明

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