消費者は不明点を「まず自分で調べる」、問い合わせ対応は企業と消費者の意識に差
マイナビニュース / 2024年8月2日 18時32分
商品やサービスを利用していて不明な点が生じた際、まずはどのような行動を取るだろうか。公式サイトの閲覧や電話での問い合わせ、店頭での相談などが挙げられるだろう。こうしたさまざまな接点におけるCX(Customer Experience:顧客体験)満足度を調査した結果について、NICEの日本法人であるナイスジャパンが8月2日に発表した。この調査は今回で4回目となり、ポストコロナにおける消費者からの問い合わせ行動の変化や生成AIを用いた顧客接点について、企業と消費者の双方に質問が行われた。
企業調査はコンタクトセンター機能を管理・運用する部署に勤務し、かつ顧客対応方針の検討に関与する立場の人を対象とした。一方、消費者調査は過去1年以内に商品・サービスに関してFAQ(よくある質問)の閲覧やコンタクトセンターに問い合わせた経験のある人を対象とした。
消費者は不明点について「まずは自分で調べる」
調査の結果、消費者は商品・サービスについて不明点が生じた際に「まずは自分で調べる」と回答した人が95.2%だった。そのうち、自分で調べても解決しなければ問い合わせるという人が74.0%だ。しかし、結果的に「分からなければ諦める」と回答した人は、全体の約4割。十分な情報を提供できない場合、消費者の満足度低下につながると考えられる。
消費者はFAQページを利用したいものの企業は提供できていない
消費者が自分で情報を調べる際に、92.0%の人がWebサイトのFAQページを閲覧するという。しかしその一方で、FAQページを提供していると回答した企業は57.2%にとどまった。消費者はFAQページを利用したいと考えているものの、そのニーズには対応しきれていないようだ。
FAQページを提供していても課題解決度は改善が必要
問い合わせの結果、課題が「解決することが多い」または「やや多い」と消費者が認識しているのは、「電話 / オペレーター」(91.7%)や「店頭・実店舗」(80.2%)などだ。消費者の利用意向が高いWebサイトのFAQページで課題を解決できたとする人の割合は55.2%。企業は単にFAQページを提供するだけでなく、消費者の課題を解決できる情報の提供が求められる。
ナイスジャパン セールスディレクターの島田宏巌氏は「課題の解決に寄与する電話対応だが、電話のつながりやすさについても消費者と企業の間では認識に差があるようだ。『つながりにくい』『つながりにくくなった』と回答している消費者が多く、企業は応答率を見直して改善すべき」と指摘していた。
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