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人機一体が歩行可能な人型重機をデモ、マクロス河森監督との共同開発も開始!

マイナビニュース / 2024年8月5日 7時15分

画像提供:マイナビニュース

人機一体は8月1日、本社を置く滋賀県草津市において、ヒューマノイドロボット「零一式カレイド ver.1.1」を発表、動作デモを披露した。同ロボットはすでに「2023国際ロボット展」にて、上半身のみが動くver.1.0を発表していたが、今回、下半身の制御も実装。マスタースレーブ操縦方式による2足歩行が可能となった。

新たにオートバランスを実装

零一式カレイドは、川崎重工業の等身大ヒューマノイドロボット「Kaleido」(カレイド)をベースに、同社がカスタマイズした機体である。零一式カレイドは、外装のカラーリングを一新したほか、頭部、ハンド、足などを換装。オリジナルの身長が約180cmだったのに対し、零一式カレイド ver.1.1は210cmと、かなり背が高くなった。

そのほか、制御ソフトウェアも同社のものに書き換えている。零一式カレイド ver.1.1で初めて導入したのは、「ハイブリッドオートバランス制御」(HABC)である。

同社のロボットで一貫しているのは、人間が操縦することだ。近年、AIの急速な発達により、分野によっては人間以上の能力を発揮するようになってきたが、そのほかの多くの分野では、人間の代わりになるにはまだまだ時間がかかる。それまでは、高度な判断は人間が行い、フィジカルな部分をロボットが担うのが現実的だ。

人間の操縦は、バイラテラル(双方向)のマスタースレーブにより行う。コントローラの動きをロボット側でトレースするだけでなく、ロボット側からのフィードバックもあるため、たとえばハンドが何か物体に当たった場合、それがコントローラ側の抵抗となって伝わり、操縦者はまるで自分の腕のような感覚で動かすことができる。

ただ、2足歩行で難しいのは、片足を上げるため、本質的に転倒しやすいということだ。そこで今回、自律的にバランスを維持する「オートバランス制御」を実装。前述のHABCでは、人間による操作と、自律的なバランス制御を、力制御ベースで統合したという。

一般的な2足歩行技術では、路面状況などを各種センサーで計測し、脚をどう動かすかの歩行計画(軌道計画)をリアルタイムで計算することが多いが、同社社長の金岡博士によれば、零一式カレイドのバランス制御は、「ローレベルの反射機能だけ」を行っているという。

零一式カレイドの足裏には圧力センサーがあり、その計測結果により、足首を動かしてバランスを維持する(アンクルストラテジー)。左脚と右脚が個別に行っていて、左右の連携すら行っていないシンプルなものだが、それだけにロバストで拡張性が高い。今後、ヒップストラテジーも実装し、さらに性能を向上させる予定だという。

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