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EV普及のカギはマンション充電にあり?ユビ電COOに聞く

マイナビニュース / 2024年8月6日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

日本で電気自動車(EV)がなかなか普及しないのはなぜなんだろう? その理由といえば充電インフラの不足、充電に時間がかかる、航続距離の不安、購入価格が高いなどいろいろ挙げられているが、いってみれば「タマゴが先か、ニワトリが先か」の因果論ではないが、「EVが先か、インフラが先か」という話になっている。ところがEVの充電サービス「WeCharge」を運営しているユビ電では、「インフラが先だ」と明確な答えを出しているのだという。同社の白石辰郎COOに話を聞いた。

EV購入希望者の多くは都会でマンション暮らし?

白石COOに話を聞いたのは、東京・八王子みなみ野駅近くにある築24年目の大規模マンション「グレーシアパーク八王子みなみ野」の駐車場。ここでは、274区画ある住民の駐車場すべてに、200Vのシンプルなコンセントで充電できる「WeCharge」を導入することが決定している。設置完了は2025年1月の予定だ。この日はEV購入を考えている住民に対して、 近所のディーラーがEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の試乗車を用意し、乗り心地を体験してもらう試乗会が開催されていた。

まずは、ユビ電の白石COOにEVを取り巻く日本の現状を聞いてみた。

同氏によると、EV購入検討者については高所得者=都市居住者が多く、EV購入が比較的容易となる年収600万円以上の世帯は関東、特に東京23区に多いという。当然ながら、そうした都市居住者の多くは集合住宅住まいであり、例えば東京都なら70%、福岡市なら77.7%がそうした状況にある。

日産自動車の調べによれば、そうした都市居住者の76.8%がEVの購入を検討したことがあるのだが、そのうち88.6%は自宅に充電設備がないので諦めているそうだ。つまり、充電設備のない集合住宅に住んでいることが、EV購入(普及)のボトルネックになっているとの分析だ。

一方で、EV所有者の多く(約96%)は充電設備付きの一戸建てに住んでいる。自宅で充電できさえすれば、意外なことに、最初に挙げたEV普及を阻むさまざまな要因、例えば外での充電インフラ不足や充電に費やす時間、航続距離などは、あまり問題にならないのだとか。というもの、EV所有者の走行平均距離は平日で19km、休日で28km(日本自動車工業会調べ)であり、この程度なら、例えば3kWh、200Vコンセントを使えば1~2時間で充電できるため、自宅充電で全く差し支えないからだ。

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