“女優”藤吉夏鈴の魅力を、初主演作監督が語る「今後ほかの作品でも…」

――現場で感じた髙石の印象、魅力は?

高石さんが、藤吉さんに対して影響をすごく与えていたのではないかな。高石さんが部長というみんなを引っ張ってゆく役どころでもあったので、私から高石さんへ「みんなを引っ張ってってほしい」というお願いをしていたので高石さんが周りを巻き込んで動いてくれた。撮影の合間でも藤吉さん、高石さん、中井さんの3人だけで脚本を無視して自由にリハーサルをやってもらったんですけど、その時に、高石さんが凄く大胆に動いてくれて、“演技ってここまでやっていいんだ！”という印象を藤吉さんに与えてくれたんじゃないかと思うので、高石さんがいてくれて本当に助かりました!

■久間田琳加(西園寺茉莉役)について

――久間田さんのキャスティングについて

元々、久間田さんは西園寺の役ではなく、他の役のオーディションで来ていたんですが、実際に久間田さんにお会いしてみるとすごく明るい子だったので、逆にちょっと西園寺みたいな落ち着いている役を演じてもらうのも面白いのではないかな、と思ってこの西園寺役をやってもらったらどうかと提案しました。結果、西園寺役で良かったです。

――現場で感じた久間田の印象、魅力は?

(西園寺のような)お嬢様のようなおしとやかなキャラクターを本人もやったことないと言っていて、初めの方は苦戦していた。目線の配り方とか佇まいとか、喋り方とか「こういう風にしゃべってほしい」など色々一緒にやっていった。徐々に、久間田さんが、西園寺というキャラクターを独り歩きさせていった感じになりました。チャレンジ精神が旺盛なので、色々挑戦してもらい、あの、西園寺茉莉になりました。

■中井友望(恩田春菜役)について

――中井さんのキャスティングについて

元々、中井さんも久間田さんと同じく、他の役のオーディションで来ていたんですが、中井さんは、ミステリアスな感じがして、ベビーフェイスだけど芯はしっかりしていて、面白いタイプの方だったので、春菜の役がいいと思い、春菜を演じていただいたのですが、結果、ぴったりでした。

――現場で感じた中井の魅力は?

中井さん自身の魅力が、台本よりももっと映画の中に出ればいいなと思っていて、それが見事に醸し出していたと思う。中井さんが春菜を演じてくれたおかげで、(春菜の)縁の下の力持ち的な役どころも、最後のあの感じも凄く良かったなと思う。密かにみんなのことを一番大事に思っていたのが春菜という役どころだったんじゃないかな、と、映画を見直してそう思わせてくれたので、中井さんが春菜役で良かったなと思いました。