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カレー沢薫の時流漂流 第311回 ディストピア飯の米一粒にも七人の神様、早い安いvs温もりの行方

マイナビニュース / 2024年8月5日 15時45分

画像提供:マイナビニュース

「ディストピア飯」というジャンルがある。

「何らか文明崩壊により食文化が終焉した近未来で出て来そうな飯」という設定で、アルミプレートにゼリー飲料や固形栄養食、謎のペーストや錠剤などが盛られている飯のことである。

全く美味そうに見えないが、これらを「チッ今日も合成肉か…」「上の連中は米に卵をかけてるって噂だぜ?」と毒づきながら、ウイダーインのキャップを口で開けるのがクールなのだ。

言わばイメージプレイである。

これは自らやりたくてやっていることであり、イメクラに入店する客も「ディストピアで女性上官にウィダニーを強要される脱走兵という設定でお願いします」という希望を持ってきているのだ。

しかし、普通の電車と思って乗ったのに「あなた以外全員痴女の痴漢電車です、どうぞ」と言われてもそんなに嬉しくないだろうし、むしろ「いきなりこっちが望んでないプレイに巻き込むな」と思うだろう。

だが、牛丼屋のすき屋が「急に客をディストピアプレイに巻き込みだした」と話題になったそうだ。

しかし、牛丼をミキサーにかけたものや、牛丼味の固形ブロックを提供し始めたというわけではなく、ただ店内提供の商品を、持ち帰りのプラ容器に入れて提供しだしただけのようである。

これに対しディストピア飯愛好家中心に「こんな有機物丸出しでディストピア飯とは片腹痛い」という炎上が起こったかどうかは不明である。

しかし一部で「餌感が強すぎる」そして「温かみがない」「ディストピア」などの批判があがったらしいが、本当にそんなことで怒っている奴がいるのか不明という、未だかつてなくぼんやりしたトピックになっている。

ちなみに「ディストピア」とは「理想的な社会の対義語で、不幸や抑圧が支配する未来社会を描いた概念」という意味であり、ニュースの感想によく出てくる言葉なので「何でも『ディストピア』とコメントしてればいいと思っている勢」が一定数いそうな気もする。

スタバが紙ストローになった時に批判されたことがあったが、意味が感じられない環境保護活動にだけでなく、「スタバまで来て便所紙の芯とキッスしなきゃいけないのか」という、何故他のチェーンカフェより割高店に来てこんな目に感に怒っている人も多かった気がする。

ただ、すき屋のプラ容器に対し、Xで文句を言ったところで「ワンコインの飯に何を期待しているのやら」「最初から餌だろ」「すき屋に温かみww」など、逆に煽られる気しかしないので愚痴る気にもならない。

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