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電通、広告コピー生成ツール「AICO2」開発‐心の琴線に響くコピーを生み出す

マイナビニュース / 2024年8月5日 17時52分

電通のコピーライターが考案したコピー約1万作品を学習した初代のAICOは、人間のコピーライターに多くの発想をもたらしてくれる一方で、利用を繰り返すと過去のコピーと類似したものを出力したり、テーマとかけ離れたコピーを生み出したりする傾向があるなど、表現力に限界があったという。

近年では、ChatGPTに代表されるような、膨大なテキストデータを学習したLLM(大規模言語モデル)を活用したコピー生成も一般的に行われるようになってきた。しかし、「心の琴線に響くコピー」を生み出すには、生成AIをそのまま利用するのでは不十分で、コピーライターの知恵や経験によるさらなる進化が必要であると考えた結果、AICO2の開発に結び付いたという。

なお、思考回路を学習させるためには、「新人研修の課題として提出されたキャッチコピー」「人権スローガンの応募作」「SDGsスローガンの応募作」という、電通の試算に帰属する3つのキャッチコピーを題材としたという。
AICO2の操作方法

AICO2に、キャッチコピーとして「伝えたいこと」や「商品名」「解決したい課題」などを入力すると、「伝えるべきこと」と「表現方法」が理由とともに表示される。認知・共感を目的としたブランディング領域のキャッチコピーを高い品質で瞬時に生成できるだけではなく、より心を動かすコピーの生成が可能になるという。

AICO2には、電通のコピーライターが培ってきた、心の琴線に触れるコピーを生み出すための思考プロセスや推論能力を高めるべくファインチューニングしたGPT-3.5 Turboモデルが実装されている。

コピーライターが考えたコピーだけではなく、コピーライターの意図や思考プロセスも学習させており、同社ではこれを「創造的思考モデル」と呼び、さまざまなAIソリューションに導入し検証しているという。

またAICO2は、AICO2が作成したコピーを自動で採点し、一定の基準に達したもののみ出力する機能も実装している。単に数多くのコピーを生成するだけではなく、質の高いコピー案から人間のコピーライターがさらに高い次元の発想作業に取りかかる手助けをしてくれるという。

説明会の最後に、電通 CXクリエーティブ・センター エクスペリエンスニュートラルデザイン3部 クリエーティブ・ディレクター コピーライターの川田琢磨氏は「AICO2を活用することで、人間とAIの強みを掛け合わしていきたいと考えています。AICO2を通して、電通のクリエーター、プランナーの創造性をより拡張し、高めていきます」と今後の展望を語った。

国内の電通グループでは、AICO2をクリエイティブ人財の良きパートナーとしてともに高め合う存在と位置づけ、顧客のブランディング領域における高品質な広告制作を支援していきたい構え。
(森歩美)



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