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キーサイトの新社長に寺澤紳司氏が就任、日本の半導体産業の成長への貢献を目指す

マイナビニュース / 2024年8月5日 18時47分

画像提供:マイナビニュース

Keysight Technologiesの日本法人であるキーサイト・テクノロジーは8月1日、同社代表取締役社長として新たに寺澤紳司氏が就任したことを発表した。前任のチエ ジュン氏は、米国本社にてコア・プロダクト・マネジメントのバイスプレジデントに新たに就任し、業界をリードする設計、テスト、エミュレーションのソリューション開発の指揮を執るという。

寺澤新社長は、1988年に横河ヒューレット・パッカード(YHP)に入社して以来、キーサイトまで社名の変遷はあれど、同社一筋に勤務。ヨーロッパ・マーケティング・センターのビジネス開発マネージャやネットワーク・アナライザ事業部のビジネス開発マネージャ、半導体パラメトリックテスト事業部のマーケティング部 部長などを経て、2018年に本社バイスプレジデントおよび半導体テストソリューション事業部長に就任するなど、一貫して技術畑を歩んできた人物。キーサイトとしても、初の開発部門出身の代表取締役社長になるという。

AIを計測ビジネスに活用

キーサイトは主に電子機器の計測を中心に、ネットワークのテスト・計測など、さまざまな産業分野で求められる計測ニーズに応える製品やソリューションを提供してきた。そうした分野でも近年はAI活用ニーズが高まりを見せており、同社では主にAIに対して3つの柱の考え方で捉えているとする。

1つ目は「AI.Productivity」。同社自身が業務にAIを活用し、顧客に貢献していくことを目指すという取り組み。エンジニアの生産性向上に寄与するべく、反復的な作業やソフトウェアのコード生成、ソリューション自体のテストなどに活用を進めているとする。2つ目は「AI.Solutions」で、キーサイトのソリューションにAIを組み込むことで、顧客の生産性向上を実現する取り組みとなる。例えば、プライバシーを配慮しつつ、さまざまなケースによる攻撃に基づく情報漏洩を電子カルテシステムでは想定してテストを行う必要があるが、近年のシステムの高度化、多機能化などを踏まえると、いくらテストに時間をかけても、網羅性が担保できているのか、テスト品質に問題はないのか、といった懸念が付きまとうこととなる。同社は、こうした懸念を払しょくできるソリューションとして、2020年に買収したEggplantによるAIを活用したテストの自動化を提案しているという。

そして3つ目は「AI.Markets」で、AIマーケットそのものにツールを提供する取り組みとなる。例えば、自動運転の場合、シミュレーションを組み合わせて走行パターンの学習などを行う必要があるが、そうした用途に向けた車載のレーダーセンサが検出するレーダー波の反射状況をエミュレートする技術を提供。これにより、実車を走らせる前に、現実により近い条件でかなりの走行パターンを学習させることができるようになるという。また、AIデータセンターのボトルネックを解消することを意識したネットワークテストプラットフォームも提案。これにより、AIデータセンターの通信のどこにボトルネックが生じているのかを、実際にGPUを入手する前段階から把握して、実際にGPUを活用した運用の際に、そうした課題を解消することができるようになるという。

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