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驚くほど削りやすい研磨材で素人女子が研磨に挑戦!? 研磨工程の実情を学ぶ

マイナビニュース / 2024年8月6日 10時36分

画像提供:マイナビニュース

あらゆる製造業の生産工程の中には何らかの研磨工程が組み込まれているとされるが、今、そんな研磨工程は危機的状況に直面しているという。今回は3Mの相模原事業所内にある「3M ロボット研磨ラボ」にて、同社が持つ研磨材の技術や自動化についてお話を聞くとともに、実際に研磨作業を体験することで感じた研磨工程の奥深さについてお伝えしたい。

危機的状況の研磨工程と3M キュービトロンの歴史

研磨工程は製造業において必要不可欠な工程であるものの、きつい・汚い・危険である3Kの要素がある、機械からくる振動、飛び散る粉塵、響き渡る騒音など、1日作業をしていると身体に何らかの支障をきたしてもおかしくない環境要因であることから、慢性的な労働者不足が続いており、60代の熟練工でも若いと言われるといわれるほどの高齢化、それに伴う継承者不足などが現状の課題として顕在化しているという。

そうした中で3Mは、身体への影響をなくした安全性の高い研磨工程向け製品を提供するとともに、研磨しやすい高性能な製品を追求し、生産性向上を目標に開発を進めてきた。1981年には、一般的アルミナ系砥粒と比べ微破砕で堅牢性を持つセラミック砥粒を採用した「3M Cubitron(キュービトロン)」を立ち上げ、2012年には精密成型三角形形状の「キュービトロン2」を、そして2023年には分子結合技術を改良し、精密成型砥粒を再設計した「キュービトロン3」を開発してきた。

3Mの最新世代品となるキュービトロン3は、高い研磨力と持続性、生産性の最大化、研磨時の熱を抑制するといった特長を有し、前世代品のキュービトロン2と比較した際にも、60%ほどの長寿命化、60%の速度向上、88%の振動低減を実現しているとする。

実際に研磨工程を体験してみた

今回、実際に市場従来品とキュービトロン3のファイバーディスク/切断砥石を使って、研削作業と切断作業を体験させてもらった。体験の中で、最初に感じたのは作業に使うグラインダー自体が重いということ。1日中作業をすると肩や腕に疲労が蓄積すると担当者は述べていたが、体験してみて、見た目よりも重労働であることが分かった。

また、従来品、キュービトロン3のどちらの作業においても、ディスクの高速回転によって発生する遠心力が生じるため自分が思った方向にグラインダーを動かすことが出来ず、熟練の技が必要であると感じたとともに、対象物を削りやすいか削りにくいか、ほんの少しの差が作業者にとっての負荷を考えれば、実は大きな差になることも強く感じた。

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