1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

トヨタ「ランクル70」の魅力とは? 昭和のクルマ好き、大いに語る

マイナビニュース / 2024年8月18日 11時30分

エンジンの始動はキーを差し込んでひねるといういにしえの方式。スタートボタンなど付いていない。トランスミッションは5MT(マニュアル)しかなかった前モデルから6段AT(オートマチック)に変わったが、無骨なシフトレバーは今どきのバイワイヤーではなく機械式なので、「ゴツッ」という感じで結構な力を込めて操作する必要がある。その横のトランスファーレバーは2WDと4WDのモードを選ぶための装置。まさに、仕事場という言葉がピッタリくる運転席まわりだ。

無骨で垂直な面を持つダッシュボードのデザインは、初代の途中から採用されたそのままの姿。ドアパネルなどにも使われている硬い樹脂表面のパーツは懐かしい昭和のクルマそのものだ。

前モデルにあったセンターのラジオ部分には、ドライバーからは少し見にくい角度とサイズのナビが装着されている。その下側には、スライドレバーと回転ダイヤルで温度と風量を調節する、懐かしのマニュアル式エアコンパネルが健在だ(後席用にも空調レバーを装備)。

ほかにもあるぞ懐かしの装備

懐かしの装備はまだまだある。例えばラジオのアンテナだ。シャークフィンアンテナなどが流行りの今、こちらは手で引き伸ばす方式のロッドアンテナである。走行中には伸ばせないので、走る前に引っ張りだしておこう。その一方で、エアコンパネルの下には最新のタイプC型USBポートが2つ備わっていて、時間の流れを感じさせる。

合皮とファブリックの黒いシートに落ち着いて周囲を見渡すと、広く垂直なガラス面と低い位置のウエストラインに囲まれた開放感が嬉しい。窓の狭い最新モデルに乗ると窮屈でなかなかできないけれど、これなら窓を開けてゆったりと肘がかけられる。一方、バックミラーから見える後方視界は、高い位置にあるリアシートと両開きのリアドアの支柱によって、あまり良好とは言えない。そのため、バックギアに入れた時にはミラー内に後方が映し出されるリアカメラを搭載している。

リアラゲッジは大きくて真四角な開口部を持つ。両開きのリアドアの恩恵だ。6:4の2分割でタンブルフォールディング式のリアシートを畳めば巨大な空間が出現するが、床面が腰の位置にあたるほど高いので、重いものを積み込むのは大変そうだ。もっとも、たくさんのモノが積み込めるという絶対価値は変わらないのだけれど。

リサーキュレーティングボール式&油圧パワステのステアリングと、前後リジッドアクスル、前コイル、後リーフのサスペンションを組み合わせたラダーフレームの走りの印象は別稿で。ランクル70には今どきのクルマにはないクセがあるので、憧れやファッション感覚だけで乗りこなすにはちょっとした注意も必要になってくる。

原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。 この著者の記事一覧はこちら
(原アキラ)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください