通信/ビジネスセグメントの成長で増収増益のKDDI四半期決算、ARPU続伸にはau比率の向上がカギ
マイナビニュース / 2024年8月7日 18時17分
KDDIは8月2日、2025年3月期第1四半期の決算を発表した。同日に開催された決算説明会では代表取締役社長 兼 CEOの髙橋誠氏が決算の概要について説明にあたった。
○通信ARPU収入は料金値下げの影響から脱した
第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比4.2%増の1兆3,891億円、営業利益は同じく3.9%増の2,770億円。当期利益は前年と変わらず1,769億円となった。
営業利益セグメント別にみると、MVNO収入+楽天ローミング収入が62億円の減益となったものの、通信ARPU収入が29億円増、金融エネルギー領域で46億円増、ビジネスセグメントで54億円増と成長を牽引している。通信ARPU収入は2023年3月期第1四半期(2022年4月~6月)の水準を回復しており、通信料金の値下げの影響から回復した格好。通期での二桁成長を想定しているビジネスセグメントについても11.2%の成長で順調なスタートとなっている。
○5GはSub6基地局整備で通信品質向上とエリア展開を目指す
そして説明は同社の掲げるサテライトグロース戦略の各セグメントの進捗状況に移る。
事業の中心に位置する5Gの展開については、Sub6基地局数が業界1位の3.9万局となっていることを報告。Sub6の周波数帯を近接した2ブロック保有しているメリットをいかし、2周波数対応のMassie MIMOを導入するなど、効率的な通信品質向上とエリア展開を図っていくとした。
ユーザーの利用シーンに合わせたエリア展開としては、Starlinkを活用した「山小屋Wi-FI」、音楽フェスなどのイベント時の出張基地局、山上/海上でのサービス提供を行っていることを紹介した。
生成AIに関しては、現在は大規模計算基盤の整備、LLM構築、ソリューション提供の3つの領域においてパートナーとの取り組みを推進中であるとのこと。
○通信ARPUは順調に成長。付加価値サービスとのシナジー拡大を図る
パーソナルセグメントの詳細としては、成長基盤となるスマートフォン稼働数が順調に増加していること、マルチブランドでは解約率が上昇傾向にあるもののauの解約率は低水準を維持していることを紹介。
ブランド別通信ARPUは、au/UQ mobileともに前年より増加。それぞれのサービスの中でも高単価のプランが高い比率を占めているという。UQ mobileからauへの移行も前年同期から倍増しており、通信ARPUは全体的に順調なようだ。
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