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東大など、成人で1mほどの人類史上最小の「フローレス原人」の新化石を発見

マイナビニュース / 2024年8月8日 17時8分

画像提供:マイナビニュース

東京大学(東大)、聖マリアンナ医科大学、新潟医療福祉大学(NUHW)の3者は8月7日、フローレス島(インドネシア)のソア盆地から、これまでに見つかった人類化石の中で最小の上腕骨を含む、複数の原人化石を発見したと共同で発表した。

同成果は、東大 総合研究博物館の海部陽介教授、聖マリアンナ医科大学の水嶋崇一郎教授、NUHWの澤田純明教授に加え、インドネシア、オーストラリア、アメリカの研究者も参加した国際共同研究チームによるもの。詳細は、英オンライン科学誌「Nature Communications」に掲載された。

我々ホモ・サピエンスの出現は10~30万年前(説によって異なる)とされ、出現当時は、クロマニヨン人を始め、すでに滅んでしまった旧人や原人などもいたとされる。そうした中に、インドネシアのフローレス島のリャンブア洞窟の約6万年前の地層から発見された、「フローレス原人」(Homo floresiensis)がいる。ホモ・サピエンスはアフリカで誕生し、そして世界へと拡散していったが、東南アジア近辺には5万年前ごろには到達していたとされる。そしてフローレス原人は、その影響を受けたのかそのころに姿を消したと考えられている。

フローレス原人は、非常に小型であることが特徴で、2004年に報告された推定身長は106cmだったとされ、、同原人は脳の容量も少なかったと推定されている。人類の脳の容量は右肩上がりで拡大し続けてきたが、フローレス原人において脳の容量の縮小がいつ、どのように生じたのかは、頭骨化石が未発見のため、現時点では不明。

なおフローレス原人の化石の発見は、ホモ・サピエンス以前の人類が海を越えて島へ渡っていたこと、かつてのアジアにさまざまなホモ属の人類がいたことを知らしめ、人類進化観を大きく変えたとする。以来、フローレス島の原人がどのように小さな身体と脳を進化させたのかに関心が寄せられ、同島の140万~70万年前の化石が得られるソア盆地が注目を集めてきたという。

そうした中で研究チームは2016年、ソア盆地のマタメンゲからフローレス原人と類似する歯と下顎骨化石を発見。同島における原人の歯と顎における小型化が70万年前までに生じていたことを報告した。今回のマタメンゲからの追加報告は、その時点で得られていなかった待望の四肢骨1点(上腕骨の下半分)と歯2点についてで、これらの解析から以下の結論が導かれたとする。

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