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腸の不調を放置していると産まれてくる子どもの学習能力にも影響? 「腸活」最新研究でわかった母体と胎児の腸内微生物叢 の相関性

マイナビニュース / 2024年8月9日 10時30分

生後5ヶ月からの離乳食に関しては日本は「十倍粥」が一般的だが、メリカでは離乳食からオートミール、ヨーロッパでも野菜から始めている。日本でもオートミールやもち麦や雑穀をやわらかく煮込んだものなどの全粒雑穀、つまり食物繊維がしっかり入ったものを赤ちゃんに上げることで赤ちゃんの免疫を上げ、脳機能を上げるのに重要とされる。
○■産まれてくる子どものために「腸活」を始めるのは「マイナス2年」

では、その“腸活”のために何を食べれば良いのか。「まずプロバイオティクス(善玉菌)でいえば、味噌、発酵食品、ぬか漬けなどのお漬物、お醤油が有効です。プレバイオティクス(善玉菌の餌となる食物繊維)では、もち麦、全粒雑穀、小麦ブランなどが善玉菌を増やします。特にもち麦はβ-グルカンという高い発酵性を有する食物繊維が群を抜いて含まれ、白米と一緒に炊けるので調理も簡単。カレーやオムライスなど子どもが喜ぶメニューにも使えますし、レジスタントスターチという難消化成分は冷やすと増える性質があるので、おにぎりにするのも効果的ですね」とのこと。

翻って母体から赤ちゃんへの腸内の微生物叢の影響でいえば、「ではいつ頃から腸活すれば、上記の食品を食べればいいのか」という質問が湧くが、これに伊藤先生は「マイナス2年です」と回答。受精よりずっと以前からの腸内微生物叢の多様化が重要なので、赤ちゃんのためには早く始めるにこしたことがない。

ちなみにこれは男性にもいえる。腸内微生物叢は全身の健康に影響するため、男性の遺伝子情報に影響する。男性側も自分の健康のためだけではなく未来の子どものために栄養状態を改善し、その一つである腸活も非常な大事だ。

「腸活をすることで免疫も脳機能、皮膚にもよい作用が期待できます。お子さんの免疫や脳機能にも関わるので、ぜひ“腸活”を始めてみてください」

○伊藤明子先生

小児科医、社会医学系の専門医(公衆衛生学)。東京大学医学部附属病院小児科医。赤坂ファミリークリニック院長、NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事。東京外国語大学卒、帝京大学医学部卒、東京大学大学院医学系研究科卒。同時通訳者。医学系学会での会議通訳、米国大統領をはじめ数々の国賓の通訳に従事。近著に「小児科医が教える『頭のいい子が食べている最強レシピ』」宝島社。テレビ・ラジオ・雑誌等各メディアに多数出演・掲載。2児の母。
(衣輪晋一)



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