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『THE3名様』原作者と蜜月関係で19年…森谷雄監督が語る最大のポイント「全員、大真面目にやっている」

マイナビニュース / 2024年8月16日 6時0分

「3作品ほど撮った頃、YouTubeが出てき始めたのです。(1シチュエーション、ユルい展開、ショートストーリーである)本作はYouTubeに向いているのではないかと言われ始めたので、実際にYouTube用に撮り下ろし、英語字幕までつけて配信したら相当に相性が良かった。(今も続けられているのは)SNS全盛期到来という時代背景とうまくマッチした結果かもしれません」

●原作者がほぼ毎日撮影現場に

この作品の特殊性は他にもある。実は撮影現場に、ほぼ毎日のように原作者の石原まこちん氏が訪れていたというのだ。当初、石原氏は同作が映像化されると聞いても信じていなかった。そこで担当編集が石原氏を連れて現場へ。佐藤、岡田、塚本のキャストと会い「本当だったんだ!」と驚いたという。そして、石原氏も再現度と原作愛にあふれた映像版の3人を大好きに。12年の時間を挟んだが、映像化復活は石原氏も強く望んでいたことだった。

「石原まこちん先生が現場にいることで、俳優陣も“このセリフなんですけど”と原作者に直接相談する光景も見られました。原作ものの映像化というのは、そのままやればいいのではない。俳優陣、制作陣、それぞれこだわりがあり、原作という“二次元”を映像という“三次元”にするには当然、意見をすり合わせていかなければならない。現場ではよくディスカッションが行われていました」

二次元を三次元にする場合、どうすれば再現度を高くできるかという課題については、フィギュア制作を参考に語りたい。例えば二次元のキャラクターをそのままデザインすると、不思議なことに違和感が生まれる。ゆえにフィギュア制作者は脚をやや長くするなどのデフォルメをする。ミニカーなどであれば実際の車のデザインよりも丸みを持たせたりする。つまり、“実際”から少し変えた方が“再現度が高い”と評されるのだ。

『THE3名様』でも原作リスペクトのファミリーレストラン「ビッグボーイ」のロケ地を制作側が準備。あとは脚本通り、演者が真剣に演じ、それを一流のスタッフが撮る。実は同作にアドリブはない。すべて作り込まれている。

「お客様に笑っていただくのに、こちらがふざけてしまってはいけない。人は、誰かが真剣にくだらないことをやっている姿を滑稽に感じるものですから、作る側も演じる側も“真剣”そのものでないと、笑ってもらえないんです。関わっている全員が全員、大真面目にやっている。それが本作最大のポイントです」

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