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『THE3名様』原作者と蜜月関係で19年…森谷雄監督が語る最大のポイント「全員、大真面目にやっている」

マイナビニュース / 2024年8月16日 6時0分

こうして二次元の会話が三次元の会話へと形を変えていく。この大変な作業を含め、物語らしい物語のない、ファミレスの客席という状況で、画をもたせた佐藤、岡田、塚本の3人には「尊敬しかない」「俳優という職業をやっている人は本当にすごいと思います」と熱い口調で語った。

○主演陣からとんでもない提案「連ドラでやりたい」

誤解を恐れず言わせてもらえれば、同作は非常に「ニッチ」な作品である。「刺さる人には刺さる。刺さらない人にはまったく刺さらない」、そういった類の映像作品だ。その劇場版第1作がヒットした時、森谷氏は佐藤らからとんでもない提案を受けて耳を疑う。なんと「連ドラでやりたいですね」と言われたのだ。

「僕はもともとフジテレビでプロデューサーをしていましたが、独立後の第1作が『THE3名様』。その関係でフジテレビの石井浩二さん(『笑っていいとも!』『ココリコミラクルタイプ』などのプロデューサー、現・ビジネス推進局長)から『THE3名様』が好きだと言っていただいていたんです。そこで隆太くんたちから連ドラをやりたいと話をされていると伝え、石井さんを口説き始めました」

本来フジテレビには「楽しくなければテレビじゃない」という過去のキャッチコピーのように、他局ではやらないような企画を形にする“遺伝子”がある。『オレたちひょうきん族』で一世を風靡(ふうび)し、ドラマでは「トレンディドラマ」を発明。シチュエーションコメディとしては『やっぱり猫が好き』など、変わったものも面白がって発表し、時代を作ってきた。

森谷氏はそのフジテレビ出身ということもあって真っ先にフジに話を持っていったのである。フジの“遺伝子”を受け継ぐ石井氏は「本当にやっていいの?」「あの3人が本当にやってくれるの?」と興味を示し、森谷氏は「やりますよ」と断言。FODでの配信が決まり、さらには関東ローカルの深夜で地上波放送まで決定。さらに森谷氏は、単なる連ドラだけではなく、「Ωプロジェクト」として2本目の映画へ向けての道筋も立てた。まさに“冒険”だ。

「ファッションもノリもずっと変わらず、40代になっても変わらずファミレスでしゃべり続ける3人。変わったことと言えば、コロナ禍のソーシャルディスタンスで座席の背もたれが高くなったぐらいでしょうか(笑)。ですが今度の劇場版は、映画としてのパッケージ感を持った作品になっています。スペシャルゲストも登場し、初めてカメラが『ビッグボーイ』の外へ!? バカバカしいことをしながらも映画としてのクオリティを担保した自信作。ぜひ、劇場へ足を運んでみてください」

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