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第47回ディスプレイ産業フォーラム 第3回 FPD部材市場 - ガラス基板以外は供給過剰でメーカー間の競争が激化

マイナビニュース / 2024年8月21日 7時15分

偏光板の受給状況は大幅な供給過剰となっている。日系の偏光板メーカーは大型パネル用の偏光板事業を縮小し、中小型あるいはOLED用の偏光板へ事業の軸足を移している。中国偏光板メーカーは、日本や韓国の偏光板メーカーのラインや技術あるいはサブフィルム事業を買収しようとしている。

ディスプレイドライバIC(DDIC)

2024年半ばの世界的なスポーツイベントへの期待、ディスプレイメーカーの受注生産方針、およびLCD TVディスプレイの価格上昇により、LCD TVディスプレイの購入者は2024年第1四半期に需要を前倒しした。

その結果、第1四半期のTVディスプレイ出荷実績は前回予測に対して6.4%と大幅に増加した。さらに第1四半期のITディスプレイ出荷も、下位ブランドとOEM、ホワイトボックス市場、および積極的なディスプレイ価格の代理店の出荷増加により、前回予測から増加した。そのため、第1四半期の大面積アプリケーション向けDDIC出荷は予想を上回り、第1四半期の大面積DDIC向け8インチウェハの供給過剰率は、2023年第4四半期の予測と比較して減少した。

需要が2024年上半期に前倒しされるため、2024年下半期の大面積ディスプレイパネルの需要は前期比で減少すると予想。2024年第2四半期からのDDICの供給過剰率は以前の予測よりも高くなると予想され、大面積ディスプレイドライバICは2024年まで供給過剰のままとなるとしている。2025年には、LCD TVパネルにおけるデュアルゲート駆動とトリプルゲート駆動のシェアが引き続き増加し、8インチファウンドリで生産されるDDICの需要は2024年と同程度になると予想されるが、2025年の大面積ディスプレイパネルのユニット需要は前年比で増加すると予想される。

12インチウェハを用いたDDIC

AMOLEDモバイルアプリケーションドライバICの需要は、2024年に前年比33%増加すると予想されており、これは以前の予測よりもはるかに強い。しかし、UMC、TSMC、Nexchip、SMIC、HLMC、GlobalFoundriesなどのファウンドリメーカーは、2024年に12インチファウンドリでAMOLEDドライバーの新しい生産能力をリリースして増強するが、AMOLEDドライバーの供給過剰率は依然として10%を超え、供給過剰となる。

LCDドライバーICの需要は低下しており、2024年には前年比14%ほど減少する見込みである。一方の供給面では、SMIC深圳工場の55nm DDICの生産能力は2024年に月間2万~2万5000枚に達すると予想されているほか、Nexchipの55nm DDICの生産能力も増加し続けているため、LCDドライバーは2024年に供給過剰となる見込みである。

なお、TSMC、Nexchip、SMICは2025年もAMOLEDモバイルアプリケーションドライバICの生産能力を増強し続けることから、市場は供給過剰のままとなる見込みだとしている。
(服部毅)



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