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Excelをノーコードで自動化しよう! パワークエリの教科書 第15回 「住所」から「都道府県」を分離する処理の実践例

マイナビニュース / 2024年8月19日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

第13回と第14回の連載で「値の置換」や「列の分割」、「列のマージ」といったコマンドの使い方を紹介した。これらのコマンドを使って、「住所」のデータから「都道府県」を分離する処理を実現することも可能だ。各コマンドの使い方を学んでいくだけでは面白みに欠けるので、今回は少し実践的なパワークエリの活用例を紹介してみよう。
住所から都道府県を取得する

今回は、「住所」のデータから「都道府県」を分離する処理をパワークエリで実現してみよう。これまでの連載で解説した「値の置換」や「列の分割」、「列のマージ」といった3種類のコマンドを組み合わせるだけでも「少し複雑な処理を実現できる」ということを実感できるだろう。

なお、同様の処理をExcel関数で行うことも可能だ。その具体的な手順は、「定時で上がろう! Excel関数の底力」の第38回と第39回で紹介している。

Excel関数を使った文字列操作に慣れている方なら「わざわざパワークエリに頼るまでもない」と思うかもしれない。しかし、関数が苦手であったり、処理方法のアルゴリズムを思いつかなかったりするケースもあるだろう。このような場合にパワークエリを活用すると、各ステップの結果を見て試行錯誤しながら、少しずつデータを“目的の形”に近づけていくことが可能となる。

ということで、さっそく具体的な手順を紹介していこう。以下の図は、名簿のデータ表を「Power Query エディター」に取得した例だ。このデータ表の「住所」の列から「都道府県」だけを抜き出してみよう。

都道府県は全部で47個あるが、その大半は「★★県」という形になる。そこで、まずは「県」の文字を区切り記号に指定して「住所」の列を分割してみよう。「住所」の列を選択し、「列の分割」→「区切り記号による分割」を選択する。続いて、以下の図のように分割方法を指定する。

この結果は以下の図のようになった。「岐阜県各務原市…‥」や「和歌山県和歌山市……」のように「県」の文字が含まれている住所は、いちおう「都道府県」を分離できているようだ。しかし、「東京都……」や「北海道……」などの住所には対応できていない。「県」の文字で分割しているのだから、これは当然の結果といえる。

このまま処理を進めても上手くいきそうにないので、別の方法を試してみよう。先ほど指定した「列を分割するステップ」を削除して最初の状態に戻す。このとき、「データ型を判別するステップ」も自動追加されていることに注意しなければならない。先ほどの処理を取り消すには、「変更された型1」と「区切り記号による列の分割」の2つのステップを削除する必要がある。

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