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Windows Terminal ベスト設定 第16回「フォント指定」

マイナビニュース / 2024年8月19日 17時9分

収録文字はおよそ2426文字(ユニコードのコードポイントレベル。合字やイタリック、ボールド体もあるのでグリフ数はもっと多い)である。(表03)は、その内訳を示すもの。

Cascadiaフォントには、大きく6種類のフォントがある。大きく、プログラマ向け合字の有無とそれぞれに、Nerdフォントシンボル、Powerlineシンボルを追加したものがある(表04)。さらに、フォントファイルには、ttf可変フォント形式、ttf静的形式、otf静的形式、Web用形式(WOFF2)がある(表05)。

Cascadiaフォントでは、Cascadia Code、Cascadia Code PL、Cascadia Code NFがプログラマ向けの合字を持つ。これは、「!=」の並びを「≠」などと表示するもの(写真03)。このようにすることでプログラムソースコードなどが見やすくなる。「合字」といっているが、OpenType特性としてはcalt(Contextual Alternate。コンテキスト代替)である。

おもにコンソールなどで使うことを想定した等幅フォントであり、立体のほかにボールド体とイタリック体を持つ。立体とは、正立した形を持つ書体のことで、和文では「正体(せいたい)」という。いわゆる普通の文字のことだ。イタリック体は、少し斜めに傾いた書体を指すが、正体とは異なり筆記体に近い形を持つのが本来の形だ。文書中の引用部分など、本文と区別したい場合などに利用することが多い。なお、単純に字体を傾けた「斜体」とは基本的には異なるものだが、フォントによっては、イタリックを指定すると斜体が表示されるものもある。

これに対してボールド体は、いわゆる太字で、文中などで強調するなどの目的で使われるもの。ボールド体やイタリック体は、もともとは異なる書体に由来するものだが、現在では、イタリックとボールドは、1つのフォントのバリエーションや属性として扱われることが多く。これらをまとめてフォントファミリと呼ぶこともある。

コンソールでも、イタリックやボールド表示は可能だ。たとえば、コンソール上で動作するエディタ(たとえばvim)などのシンタックスハイライト機能では、これらの表示が使われることがある(写真04)。

一部のフォントでは、フォントを傾けた「斜体」と同じデザインのイタリック体を持つものがあるが、これでは、立体との区別がしにくい。これに対して、正しいイタリック体は、本来筆記体をベースにして作られたものなので、立体とは異なる字形をしている。Cascadiaフォントでは、イタリック体のデザインが立体と異なっており、混在したときに区別がしやすい(写真05)。シンタックスハイライトなどでは、立体、イタリックが混在することがあり、その識別性は重要なポイントである。

また、Cascadiaフォントは、特性を使って、一部のグリフを変更することができる。イタリック体の一部の文字をより筆記体的にすることで、他の文字との区別をつけやすくするものや、斜線が入ったゼロ、制御コードピクチャ(制御コードの意味を表す文字)の記号化などだ。(表06)にCascadiaフォント固有のOpenType特性を示す。

次回は、具体的なフォント設定に入りたい。

>> Windows Terminal ベスト設定 連載バックナンバー
https://news.mynavi.jp/tag/winterminal/
(塩田紳二)



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