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どこでもサイエンス 第290回 爆発しそうな星

マイナビニュース / 2024年8月21日 17時27分

そんな太陽ですが、10パーセク(32.6光年)離れた距離だと4等級の星です。25光年の織姫星(こと座のベガ)の明るさは0等級で、5等級の差=明るさ100倍ですので、織姫さんは太陽より100倍明るい星ということになります。太陽のかわりに織姫星をもってきたら、土星でも地球と同じ明るさで暮らしができますな。太陽が100個あるようなもんですからねー。

おおっと、大幅に話が脱線しています。戻さなければ。

で、爆発でございます。新星では恒星が爆発によってそれまでの明るさの1~10万倍に、超新星ではそれまでの数十万倍から数千万倍になるという話でした。で、問題は「それまでの明るさ」が問題になります。

新星は、白色矮星といわれる、星の燃えかすに、近隣の恒星から燃料が投下され(本当に投下される)、表面で爆発が起こる現象です。

白色矮星は、星の燃えかすだけに暗く。地球から最も近くにある白色矮星シリウスBで、8等級、10パーセクにおいた明るさ(断りなしにいっていますが、絶対等級といって恒星の明るさ比較に使う)で11等級です。太陽とは7等級差ですので明るさは太陽の1000分の1ですな。一方で、白色矮星に燃料を投下する星はたいてい太陽よりも明るい準矮星や輝巨星です。こちらは100倍とか1000倍とか明るいものです。新星の場合は、暗い方を基準にするようですが、明るいほうに暗い方の白色矮星の爆発の明るさが加わると、1000倍程度明るいといったところのようですな、えー、これは何を基準にか、はっきりしない状況で書いているので、まちがっていたらごめんなさいです。

新星は、恒星からの燃料投下が一定だと、周期的に爆発を起こすことがあり、その周期が十分にみじかければ(人類の観測歴史以内のスパンなら)予想ができます。

その中でも、かんむり座T星は80年ごとの周期らしく(過去に2回しか観測ないけど)、新星になれば都会でもなんとか見える2等級になりそうだということで業界では話題になっています。って、これはこの連載の第281回で紹介したのでした。

もちろん、人類史では前回がわからない新星が発生することもあります。共生星といわれる白色矮星+燃料投下する恒星のペアは可能性があるのですが、白色矮星が暗すぎて、何が共生星なのか、新星にならないとわからないというのが実態でございます。人類史になくても、周囲に爆発の痕跡があれば発見できそうですが、そういう例があるのかな。ちょっと聞いたことがないけど、どうなんでしょう。

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