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KDDI、物流倉庫のデータを分析して効率化を支援するNexa Warehouse-Optimizer提供

マイナビニュース / 2024年8月23日 12時53分

昨今多くの場面で取り上げられる物流の2024年問題の一つに、ドライバーの荷待ち時間がある。平均すると、1運行当たり1時間34分の荷待ち時間が発生しているとも試算されている。荷待ち時間が発生する原因として、荷主企業の物流倉庫業務の遅延に加え、出荷作業の完了時間を正確に算出できずドライバーに対し正確な時間を通知できないことが挙げられる。

こうした課題に対し、Nexa Warehouse-OptimizerはKDDIグループのフライウィールが提供するデータ活用プラットフォーム「Conata」を用いて、倉庫内に設置されたマテハン(マテリアルハンドリング)やロボット、WMS(倉庫管理システム) / WES(倉庫運用管理システム) / WCS(倉庫制御システム)などのデータを収集し、分析する。

分析結果に応じてKPIや作業フローを可視化し、倉庫内の現場状況に応じて作業員のシフトを自動生成する。倉庫全体の人員配置も最適化可能なため、倉庫オペレーション全体の効率化に貢献するという。

さらに、可視化されたシフトや作業工程に対し、当日の稼働状況に応じた完了時刻を予測する。ドライバーへの荷物引き渡し時間に間に合わないことが予測される場合には、アラートを発出し、以降の作業についてシフトの修正が可能。これにより作業の遅延を予防し、ドライバーの荷待ち時間削減を図る。

同サービスの導入に際し、倉庫システム基盤の改修は最低限のみでよく、API(Application Programming Interface)などの追加開発は不要とのことだ。最短で2週間で導入可能だという。また、データの分析のみにとどまらず、マテハンの導入や運用監視まで広く支援するとしている。
まるで「魔法」のようなKDDI物流センターを見学

Nexa Warehouse-Optimizerの説明会と合わせて、KDDI物流センター(神奈川県 相模原市)がメディア向けに公開された。同施設はスマートフォンなど機器メーカーと、東日本エリアのauショップおよびユーザーをつなぐ拠点として稼働している。1日当たりそれぞれ約8万点の入出荷に対応している。

2022年5月からロボットを導入しており、人手作業を介する出荷工程について、約30%の効率化に成功したとのことだ。

下の写真は、ユーザー向けに配送する機材を梱包している様子。配送用の段ボール箱にコードが付与されており、箱に入れる資材とひも付けられている。箱に入れるべき資材は作業員手元のPC画面に表示される。段ボール箱に入れる際には、適切な箱の番号の扉だけが開くようになっているため、誤って別の箱に入れてしまう心配が無い。

さらに驚くべきロボット活用は、この作業員の元まで必要な資材を運んでくる工程だ。AGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)が倉庫内を移動し、必要な資材が入った棚を作業員の元へと運ぶ。そのため、作業員が倉庫内を移動して探し回る必要がないのだ。無人のまま棚だけが縦横無尽に動き回る様子は、さながら映画に出てくる魔法魔術学校の設備のようだった。
(熊谷知泰)



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