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経営層がAI時代に取り組むべきポイントは「変化に適応できる組織風土の醸成が鍵」

マイナビニュース / 2024年8月23日 14時59分

このような背景から、日本の企業は他国と比べてリスキリングへの取り組みが遅れていることが指摘されており、1001人以上の大企業であってもリスキリングの取り組み状況で「すでに取り組んでいる」と回答した企業は過半数以下の47%、300人以下の企業においては19%のみに留まる結果となっている。

経営層がAI時代に取り組むべきポイントについて平野氏は、「変化に適応できるチームの構築と組織風土の醸成が鍵」と語り、以下のような人材戦略の5つのポイントを挙げた。
○枠組み作りから始める

人を中心としたアプローチを導入する。従業員の「仕事」ではなく、「エンプロイアビリティ(雇用されるための能力)」を保護する。
AI関連の方針や人員計画を練る際には、包括性、安全性、透明性、プライバシー、説明責任を考慮する。
リーダーは、より多くの信頼、開放性、支援を生み出すために、課題・懸念に対して透明性を保ちながら積極的に対処する必要がある。

○適応型リーダーシップを導入する

経営層や管理職には、AIスキルのトレーニングが急務。変化のスピードに対応するため、情報をアップデートしながらAIの知識を深める。
経営層や管理職に定期的なコーチングの機会を提供し、適応的な考え方を根付かせる。
複雑な変化と不確実性の管理に焦点を当てた、リーダーシップ開発プログラムを強化する。

○社内流動性を促進する

人材戦略は、ジョブベースからスキルベースへの根本的な転換を行う。
人材に次のキャリアに必要なスキルについてのガイダンスを提供するとともに、非直線的なキャリアパスを実現できるよう支援する。
可能な限り多くの配置転換の機会を確保するために、既存の従業員がトランスファラブルスキルを身に付けられるよう支援する。

○従業員全員にAIの教育を行う

管理職を含むすべての従業員に対し、AIの影響、業務との関連性、AIの活用が生み出す機会に関する教育を行う。
全社において、責任を持ってAIを活用するためのトレーニングとガイダンスを提供する。
管理職がより切迫感を持ってAIによるディスラプションに対応するよう、意識改革を行う。

○人ならではのヒューマンスキルを指導する

自社におけるヒューマンスキルの必要性を認識し、採用から昇進までの人材ライフサイクルの中核とする。
管理職はロールモデルとして、コーチング、トレーニング、リーダーシップ開発によって自らのヒューマンスキルを向上させる。
従業員の時間を解放し、ヒューマンスキルを必要とするコア業務に集中できるようにすることを、業務フローにAIを融合する際のゴールとする。

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