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オンラインゲームで顔と心拍数を表示すると心の距離が縮む、筑波大が発表

マイナビニュース / 2024年8月23日 17時49分

相手と対面するオフラインプレー(対面条件)
相手に関する情報を一切得られないOLプレー(OL条件)
相手の顔のビデオが表示されるOLプレー(顔のみ条件)
相手の心拍数が表示されるOLプレー(心拍のみ条件)
相手の顔と心拍数が表示されるOLプレー(顔+心拍条件)

ゲーム中には、プレーヤーが生体情報の表示を見ているかどうかをアイトラッカーで分析し、プレー直後に社会的存在感に関するアンケートが実施された。

その結果、プレーヤーは3や4において、顔や心拍数が示された画面の一部を確かに見るようになることが判明。さらに、その部位は5で最も多く見られていたという。一方、当該部位は、対面条件やOL条件ではまったく見られなかったとした。この時の社会的存在感は、3や4では2よりは高まるものの、1には及ばなかったとする。しかし、5の社会的存在感は、1とほぼ同等のレベルにまで高まったとした。

以上の結果は、生体情報のリアルタイム共有が、OLゲームのようなサイバー空間でのコミュニケーションにおける社会的存在感を引き出すことを明確に示すものだという。さらに、生体情報と顔のビデオを組み合わせて共有すると相乗効果が認められ、対面プレー時と同等の社会的存在感が醸成されたことから、生体信号と表情という「非言語的な身体性要素の統合」が、物理的存在である人間のコミュニケーションにとって重要である可能性があるとした。

今後は、心拍信号の視覚共有の提示デザイン(サイズ、色、位置など)をブラッシュアップし、多人数によるコミュニケーションでの効果も確認しながら、BioShareの効果と適用範囲を最適化していくという。また、今回は視覚的共有のみが検討されたが、触力覚デバイスなどのさまざまな手法とその効果を、脳波、筋電図、発汗、体温、ホルモン濃度など、社会的存在感の形成メカニズムに基づいて探求することで、より豊かなBioShare体験を構築できることが考えられるという。こうした取り組みを通じて、OLゲームに限らず、現代人の大きな健康リスクである「孤独」を前向きに解消できる、豊かな「サイバー・コミュニケーション」のあり方を構築していくとしている。
(波留久泉)



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