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『CONCORD』の船出は前途多難? アーリーアクセスをプレイして気になったのは

マイナビニュース / 2024年8月26日 18時11分

宇宙を舞台にした多種多様なキャラクターたちのお話に親しむには、まずゲーム部分に触れたいところ。またはPvEベースのキャンペーンモードがあっても楽しめそうです。

ゲームプレイ面においてはなかなか楽しめましたが、キャラの移動速度がマップの広さと見合っていないのか、スピード感はあまり感じられませんでした。高くて上りにくい壁や段差、オブジェクトもちらほらあり、飛んだり跳ねたりできないキャラクターはそもそも移動がやや大変。上述したお気に入りのロカはジャンプスーツのパッシブ飛翔アビリティでびゅんびゅん移動できたので、マップに適応しているという点でも強力だったように感じます。

そのキャラクターに関しては、ゼロベースの独自IPで出発していく決断と勇気には感銘を受けましたが、同カテゴリの他社ライブサービスと競合していく困難は生半可なものではないように思います。造形からは多様性への強いコミットメントを感じますが、正直なところ、わかりやすい「格好よさ」「かわいさ」のようなキャッチーさに欠けていると思います。

『オーバーウォッチ2』のような大勢力や、UbisoftのIPが一堂に会している『エックスディファイアント』、世界最強のIPを引っ提げて参入予定の『Marvel Rivals』など、にわかにレッドオーシャンになりつつあるヒーローシューター市場はかなり過酷な環境。CONCORDにも「このキャラ使ってみたい!」とプレイヤーに思わせる必要がある気がします。

最後に、筆者がこのゲームにおいて最大の障害になると感じているのは、4,480円という決して低くはない価格設定です。おそらく本当はフルプライスに設定したいところ、大出血覚悟でこの価格にしたと思われますが、競合するヒーローシューターの大半はFree to Play(基本プレイ無料)です。いま無料で楽しくゲームを遊べているのに、お金を出して別ゲーに移行する……コストの大きさは並大抵のものではありません。

開発者の方が「開発に8年かかった」と言及していることや、ゲームそのものの高いクオリティ、キャラクターの豊富なバリエーションからかなりの開発費がかかっていることは想像に難くありませんが、にしてもこの価格はプレイヤー数を成長させていくにはネックになるはず。

今回のアーリーアクセスでは粗削りな部分もありながら楽しめたので、正式リリースされればいつもFPSゲームを遊ぶ友人を誘って一緒にプレイしてみたいなと思いましたが、友人に支出させるにも自分が払ってあげるにしても、決してすんなりいく価格ではありません。高くても2,000円前後が限度で、本音を言えば基本プレイ無料じゃないと「新作FPSゲームならまず触ってみる」勢の取り込みにすら失敗してしまうように思います。

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