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JAMSTECなど、九州カルデラ最南端「鬼界カルデラ」の噴火メカニズムを解明

マイナビニュース / 2024年8月27日 6時35分

さらに、それらの噴出物の化学組成が調べられた結果、9万5000年前のカルデラ噴火における噴出物と同じ化学組成を持つものはそれ以降の噴出物には見られず、このことから9万5000年前のカルデラ噴火の時に蓄積していたマグマはすべて噴出してしまい、4万3000年前には新たなマグマの供給が開始されていたことが突き止められた。また、噴出物は安山岩から流紋岩まで多様だったが、時間と共に流紋岩の割合が増えていく傾向が見られたという。しかし、7300年前のカルデラ噴火と同じ化学組成を持つ流紋岩は1万6000年前を境に噴出量が減少に転じることから、この時期から9000年間かけて本格的なマグマの蓄積が起こり、7300年前のカルデラ噴火へ至ったことが明らかにされた。

今回の研究成果により、海底に堆積した火山噴出物はその層序を保ち、陸上の試料には記録されていない火山活動やマグマ供給系の詳細な時間変化を追うことができる可能性を秘めていることが示された。これまでも海底堆積物から広域での数十~数百万年スケールでの火山活動を解明する研究は行われてきたが、1つの火山を対象とした数万年スケール以下の火山活動の履歴を追う研究はほとんど行われてこなかったという。日本周辺に数多く存在する海域火山を対象にして、火山周辺の海底堆積物から火山活動履歴の解明に迫る研究が今後進展すると考えられるとしている。
(波留久泉)



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