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onsemiのセンサ技術が「JASS 2024」に集結 - 車載と産業の両軸で事業を展開

マイナビニュース / 2024年8月29日 7時3分

○「バイワイヤ」を推進する位置センサも紹介

前出のスマートiToFセンサは産業用途向けでも活用されており、今回は大小2つのデモンストレーションが用意された。そのうち片方は測距の精密さを表すもので、1~2mm程度の段差がついた模型に対し、そのわずかな差を可視化することに成功。担当者によると、このセンサでは距離に対しておよそ0.5%の精度で検知が可能だという。

一方で大規模環境として、部屋全体のセンシングも実施。同じく距離に対して0.5%の精度で測定が可能であり、部屋全体の人流などを把握することで空調の効率化などに活用することができるとする。

また、導入が広がりつつある誘導型位置センサのデモンストレーションも披露された。従来では機械的な機構によって制御などを行っていた産業機器であるが、接触などを伴う機構では消耗が生じ、時間が経過するにつれて故障のリスクが高まる。そのため近年では、機器の制御を電気信号に置き換えるシステムへの移行が広がっており、産業機器に加え、車載用途においても「バイワイヤ技術」としてトレンドとなっている。

今回展示されたのは、自動車のアクセルペダルのセンシング。位置センサは2つのみ搭載されており、それらの検出結果からペダル操作の強弱を正確に検出するという。なおonsemi製品の強みとして、センシングにおける傾きの初期値などをチップ側で処理・設定することが可能な点があるとのこと。カスタマイズ性が高く、顧客の求めるシステムに合わせた仕様で組み込むことができるとした。

○車載・産業の両分野でセンサ開発を継続

事業の柱の1つとして幅広いセンサ製品を取り揃えるonsemi。今後も新たな技術の獲得や製品ラインナップの拡大に取り組むとのことで、特に車載センサの領域については、2024年2月よりGeoff Ballew氏が新たなゼネラルマネージャとして統括するなど、活発な動きを見せている。また産業領域については、同社のバイスプレジデントも務めるJohn Gerard氏が続けて指揮を執る。今回のイベントでは両ゼネラルマネージャも登壇し、それぞれ今後も開発を強化していく姿勢を示した。

なお林社長によると、車載と産業向けという2つの領域で展開するセンサの開発においては、「産業向けに開発した技術を転用して車載向け製品の開発につなげる場合もあれば、その逆の流れによる開発もある」といい、各領域で生まれた基盤技術を活用し、別のユースケースに最適化した製品の開発も積極的に進めるとのこと。「進化の早い車載領域と裾野の広い産業領域を両軸として推し進めていきたい」と語った。
(鶴海大輔)



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