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星田英利、「自分は脇の人間」と自覚してから気が楽に 小説執筆の理由や目標を持たない生き方も語る

マイナビニュース / 2024年9月2日 17時0分

一方で“出版して売る”という発想がなかったからこそ葛藤もあった。「本当は僕の名前を出さずに読んでほしかったんです。何のフィルターもなくただ読んで欲しかった」と胸の内を明かし、「でも版元さんがついて商業としてのラインに乗るわけで……。名もなき人物がいきなり出しても、誰も取り上げてくれないじゃないですか。こうして取材をしていただけるのも、一応僕の名前を出しているからで……。でも最後までそこは葛藤がありました」と語る。

○書くことで「改めて自分は“表現者”なんだなと思った」

芸人として輝かしい実績を持つ星田。自身のコントや一人芝居では作、演出、出演など幅広い表現方法に挑んでいる。そんななか「モノを書く」という行為は、何か新たな発見があったのだろうか――。

「改めて自分は“表現者”なんだなと思いました。書くことも表現の一環であり、一つ楽しみが増えたということなのかもしれません。世間からどう見られるかというのは、僕にはどうでもいいこと。小説家って言われたらうれしいですけれども、そこに何かこだわりみたいなものはないんです」。

自身を「表現者」というが「何かを伝えよう」と思ってはいけないという。星田は「こちらから何かを伝えようと発信が強くなってしまうと、受ける側はしんどくなると思う。特にいまの若い子は敏感なので」と語ると「もちろんそういう作品も大切だと思う。僕も『シンドラーのリスト』とか大好きなので。でもいまはテーマを前に出すのではなくて、自由に受け取ってもらいたい」と自身のスタンスを述べる。

子供たちに自由に受け取ってもらい、自由に選択してもらう。そういう発想になっていったのは、子供を持ってからだという。

「もう子供が生まれた時点で、次の世代にバトンを渡した感覚。自分の時代ではない。間借りさせてもらっている意識があるんです。でも若い子たちが未来に希望が持てず死を選んでしまうのって大人の責任。だからこそ、僕らは若い子たちに自由に感じ取ってもらえるような世界を作らなければいけないと思うんです」。

●脇役が魅力的な作品に惹かれて役者の世界に

もう一つ、星田には大きな変化があったという。星田は「僕は自分がスターとか先頭にいる人間じゃなく、サブなんだと自覚した出来事がありました」と話し出すと「平泉成さんと作品でご一緒した際、その時僕は初めましてだったのですが『脇役ってすごいんだよ』と僕に脇役論を話してくださったんです。もちろん自分でも自覚はあったのですが、やっぱりみんなトップを目指してこの世界に入ってくる人って多いと思うし、どこか僕もそうだったと思うんです。でもそのとき『やっぱり自分は脇の人間なんだな』と思ったんです」。

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