1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

新大、肺炎球菌ワクチンの接種が認知症になりにくくすることを発見

マイナビニュース / 2024年9月5日 17時56分

2013年に、65歳以上で要介護認定を受けていない約1万人の高齢者を対象に、認知症の発症に影響する可能性がある年齢、性別、教育歴、婚姻状況、家族構成、喫煙、飲酒、高、中、低強度の運動の頻度、BMI30以上か否か、心臓病、高血圧、糖尿病、耳の病気、呼吸器の病気、老年うつ、フレイル、肺炎およびインフルエンザの罹患歴、ワクチン接種歴、社会的つながり(社会参加、社会的結束、相談できる人がいるかなど)についての調査が行われた。

そして2016年に、肺炎球菌ワクチンおよびインフルエンザワクチン接種に関する調査が行われ、2016年の調査後から3年半または6年5か月にわたり、認知症による要介護認定(日常生活を送るためにサポートが必要)を受けたか否かの追跡調査が実施された。肺炎球菌ワクチンまたはインフルエンザワクチン接種後に認知症が減少したかについては、ワクチン接種以外の認知症発症に関係する要因の影響を統計学的な方法で取り除いた上で、ワクチンを接種したグループと接種していないグループの間で認知症発症に差があるかを計算することで、導き出された。

その結果、3年半の追跡期間では、肺炎球菌ワクチンを接種した高齢者は、接種しなかった高齢者と比べて認知症が23%減少していたという。インフルエンザワクチンを接種した人を除いても、肺炎球菌ワクチンを接種した高齢者では、接種しなかった高齢者と比べて認知症が55%減少していることも確認された。その一方で、インフルエンザワクチン接種では、肺炎球菌ワクチンを接種した人を除いても、接種した人と接種しなかった人の間で認知症発症に統計学的に意味のある差はなかったとする。以上の結果は、6年5か月の追跡期間においてもほぼ同じだったとした。

今後は、ワクチン接種が認知症予防に効果があるのかについて、無作為抽出試験などで検証する必要があるという。そして、ワクチン接種がどのようにして免疫システムや脳神経に働きかけて認知症を予防するのかについて明らかにする必要があるとしている。
(波留久泉)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください