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日立×電通デジタル、橘ケンチ氏の特徴を学習させた対話型AI披露

マイナビニュース / 2024年9月6日 14時59分

また山本氏は、AIにキャラクター設定することのメリットについては、次のように語った。

「日立市さんの魅力は、情報の塊ではなく、キャラクターにあると思います。そこを感じてもらう観点から、AIにキャラクター性があったほうがいいと考えられます。また、AIの話し方やその内容によって、人が話し続けたくなるとこともあるでしょう。将来的に目指す姿として、そのキャラクター性ゆえに『思わず話したくなる、たくさん話せる、だからたくさん相手のことがわかる』というAIになることは重要だと思っています。実存する人物の声を忠実に復元する、複数の声を合成して新しい声を作る、そういったことも可能ですので、将来、AIの精度がもっと高くなっていけば、表現力も上がっていくでしょう」

例えば、相槌やフィラーのタイミングによって話し方が全然変わり、同じことを説明するにしても、「わかりやすく話すのか」「厳格に話すのか」といった違いによって、その人の性格を反映することができるという。

バーチャル日立を通じて課題の解決を

日立市との包括連携協定と今回の対話型AIの関わりについては、日立製作所 執行役常務 営業統括本部副統括本部長 兼 デジタルシステム&サービス担当 CMO 兼 社会イノベーション事業統括本部長 馬島知恵氏が、次のように説明した。

「日立市の課題の解決に向け、リアルの世界とバーチャルの世界であるバーチャル日立市を構築していくことを目指しています。そこでは、市民の意見をどれぐらい聞けるのかということが、次世代未来都市を構築する上で必要だと思っています。バーチャル日立を通じて市民の方の意見を収集して、改善がどんどん提案される中で、それをリアルの世界に戻して反映していくという一連のサイクルを作り上げていきたいです」

今回の対話型AIについては、日立市の住民にどうやって関心を持ってもらい、意見を収集するかを検討していたところ、縁があって橘ケンチ氏にお願いすることになったという。

「昨年2月末に、私どものイベントで行った、地方創生のあり方、未来社会の作り方をテーマにしたトークセッションで、橘ケンチさんとコラボレーションさせていただいたときに、プロジェクトに共感いただいたこともあり、今年7月に橘ケンチさんに日立市に訪問していただきました」と馬島氏。

この機会を訪問で終わらせることなく、デジタルを活用して、橘氏の体験を日立市の魅力として追体験できるような仕掛けができないか、対話型AIが市民に興味を持ってもらう入口になるのではないかと考え、パートナー企業でもある電通デジタルに参加してもらったという。「対話型AIを開発したことで、人間の温かみをお伝えできる仕組みになったと思っています」と馬島氏は語っていた。

なお、今回開発した対話型AIの仕組みを日立市内に設置する計画はないが、地方創生に向けたツールの一つとして、今後利用を検討するという。
(丸山篤)



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