窓辺の小石 第182回 テスラーの最終兵器
マイナビニュース / 2024年9月6日 16時45分
「カット&ペースト」の概念の普及には、少し時間がかかった。CP/M時代のエディタWord Master(1978年)には、コピー、カット、ペースト同等の機能はあったが、保存先はQバッファやスクラッチパッドと呼ばれていた。後継のWordStarでも同様にバッファだった。どちらも「カット」に相当する機能は「デリート(Delete)」と呼ばれていた。
XeroxでBravo(1974年)を開発したCharles Simonyiは、Microsoftに移籍しWordを開発する。しかし、MS-DOS版Word 1.0(1983年)では、クリップボードとはいわずスクラッチパッドと呼んだ。スクラッチバッドは、電話の伝言メモなどに使う切り離しが簡単に行えるメモ帳のこと。ただし、Wordは、カット&ペーストという用語を使う。
Windowsにクリップボードという用語が登場するのは、Windows Ver.1.0(1985年)からである。Windows標準搭載アプリケーションの1つに、「Clipboard.exe」と呼ばれる、クリップボードビューアーがあった。また、Windowsは、システムとしてクリップボードをサポートするためのAPIを搭載していた。
Windowsのクリップボードのやり方は、この頃から変わっていない。アプリケーションは、APIを使って、ユーザーが指定した情報をクリップボードに保存する。このとき、Windowsが定める標準データ形式などを使い、できる限り多くのデータ形式でデータを保存する。というのは、貼り付けを行うアプリケーション側がどのような形式を望むのかは、この時点ではわからないからだ。そして、場合によっては、コピー元アプリケーションはもう終了しているかもしれないからだ。
現在のWindowsには、クリップボードビューアーが付属していない。しかし、クリップボードにどのような形式でデータが保存されているのかは、PowerShellで調べることができる。
Add-Type -AssemblyName PresentationCore ;
[System.Windows.Clipboard]::GetDataObject().GetFormats()
1行目は、必要なアセンブリをロードするもの。2行目が、.NETのクリップボードクラスのGetFormatsメソッドによる、クリップボードに格納されているデータ形式の出力である(写真01)。ここで表示されるタイプの一覧は、DataFormats クラス (System.Windows)に記述がある。
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