1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

キーサイト、14ビットADC搭載の汎用オシロスコープ「InfiniiVision HD3シリーズ」を発表

マイナビニュース / 2024年9月11日 8時26分

画像提供:マイナビニュース

キーサイト・テクノロジーは9月11日、同社の汎用オシロスコープ「InfiniiVisionシリーズ」として、14ビットADコンバータ(ADC)を搭載することで分解能を向上させた200MHz~1GHz帯域に対応する「InfiniiVision HD3シリーズ」を発表した。

電子機器や電源コンポーネントにおいては、高性能化や低消費電力化などのニーズがある中、製品の品質保証や製品歩留まりの最大化に向けて、設計における欠陥やハードウェアの不具合を示すわずかな信号エラーを特定する必要がある。そのためには、複数の信号を一度にトレースして設計のトラブルシューティングを行うことが求められるが、高性能化や低消費電力化が進むにしたがって、ノイズよりも小さく、滅多に発生しない信号の不具合を測定することが求められるようになってきている。同シリーズは、そうしたニーズに対応することを目的に開発されたもので、InfiniiVision 3000シリーズの後継に位置づけられるモデルとなる。

後継と言っても、中身はまったく異なっており、高性能化を実現するため、同社オシロスコープの最上位シリーズとなる「Infiniium UXRシリーズ」で採用されたシールド技術や半導体パッケージ技術を含むフロントエンド技術を踏襲したほか、14ビットADCに対応するアンプなどを新開発。これにより競合製品比でノイズフロアを半分に抑制することに成功し、実際のノイズレベルとしてInfiniiVision 3000G Xシリーズで277μVRMS、一般的なオシロスコープで280μVRMS未満だが、HD3シリーズでは31.5μVRMSほどと前世代比で1/9ほどに低減。この低ノイズ化をベースに、14ビットADCを搭載した独自開発の専用ASIC(MegaZoom 5)により、ノイズを抑えたきれいな波形を高精度で表示することを可能とした。

また、そのENOB(Effective number of bits:有効ビット数)も低ノイズ化を果たしたことから、HD3シリーズで10.4ビット、12ビットADCを搭載した他社同等品で8.9ビット、8ビットADCを搭載したInfiniiVision 3000G/4000Gシリーズで6.9ビットと、搭載された14ビットADCの性能を引き出すことを可能としている。

さらにカスタムASICについても14ビットADCに加え、メモリについても一般的なテスト条件下で標準で20Mpts、最大100Mptsのロングメモリを実現したほか、マスクテストやゾーントリガ、シリアルデコード&トリガなどの機能もハードウェアベースで搭載することで高い性能を発揮することを可能としたとする。特にこのロングメモリアーキテクチャについては、セグメントメモリ機能とタイプスタンプ付きリスト表示機能を活用することで、100Mptsよりも長いデータを取得することも可能としている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください