シングルモルト「オクトモア」の最新エディションから、史上2番目のフェノール値を記録した15シリーズが登場

○オクトモア15.2 ヨーロピアン・カスク

こだわりの樽熟成を経た15.2は、15.1と明確な対比を生む一本。フェノール値108.2ppmのモルティングシングルモルト・スコッチウイスキーで、こちらもスコットランド産大麦を100%使用している。3種の樽を用いて熟成しており、重層的な味わいが複雑ながら至高の優雅さを醸し出す。ほのかなナツメグ、焦がしたオーク、キャラメルの風味がスピリッツの滑らかで丸い口当たりを際立たせ、オクトモアならではの繊細なフローラルが前面に感じられる。

アルコール度数：57.9%
容量：700ml
フェノール値：108.2PPM
熟成期間：5年(全期間アイラ島内で熟成)
熟成樽：セカンドフィル ワイン樽とセカンドフィル バーボンで熟成後、2023年にファーストフィル コニャック樽にリカスク
価格：2万2,000円(税別)

テイスティングノート
色：ヘブリディーズの砂
香り：甘い柑橘系の香り、ライムの皮、レモンメレンゲパイが最初に感じられ、その後にトーストしたオークとほのかなアーシーなスモークが見事な均衡を保ちながら香り立ち上がる。トロピカルフルーツのメドレーがシングルモルトウイスキーの鮮やかさを引き立て、ウッディなスパイス、スモークハニー、トーストしたパン、焙煎したコーヒーのバランスを取っている。
味わい：滑らかなスピリットがバニラカスタード、キャラメル、トフィー、そしてブラックペッパーのピリッとした味わいで舌を包み込む。焼きオーク、シナモン、ナツメグのヒントが深みを加え、洋ナシキャンディーとドライアプリコットがオクトモア独特のピートスモークを引き立てる。
フィニッシュ：塩水の波が口の中に残り、ピートのほのかな海のニュアンスが余韻を残している。

○オクトモア 15.3 アイラ・バーレイ

アイラ島のとある農場で生育した改良品種のコンチェルト種大麦を、オクトモア農場で2017年に収穫。よりヘビーに麦芽処理することで、ピートスモークの濃厚な土っぽさとシリアル感あふれるフレーバーが繊細なバランスを成し、大麦のユニークなテロワールがそれらを際立たせる。複雑で、力強く、個性があふれ出るような圧倒的なスモークを、慎重に蒸留することによって生み出した。

アルコール度数：61.3%
容量：700ml
フェノール値：307.2PPM　
熟成期間：5年(全期間アイラ島内で熟成)
熟成樽：ファーストフィル バーボン樽とスペイン、ヘレスのフェルナンド・デ・カスティージャ醸造所のファーストフィル オロロソシェリー樽
価格：2万6,500円(税別)

テイスティングノート
色：ゴールデンシロップ
香り：燻したシンダートフィーとコクのある麦芽糖がくっきりと香り立ち、スピリッツの滑らかさの合間から、ドライフルーツとスイートオレンジの皮の風味が顔を出す。オクトモアの卓越したピートスモークが形作るフィニッシュに、ココナッツの繊細かつ新鮮な風味が寄り添ってくる。
味わい：バタースコッチとクリーミーなバニラが滑らかなキャラクターを強調し、ドライフルーツと甘いオレンジの皮がアクセントに。トーストしたオークと地元で育てられたバーレーシュガーがドライスモークの波が姿を表す。
フィニッシュ：焦げた砂糖、ココナッツ、そして繊細な海のスプレーがフィニッシュに存在感を示す。
（岩木華子）