『光る君へ』第34話、どす黒い感情に覆われる藤原伊周に視聴者最注目 画面注視データを分析
マイナビニュース / 2024年9月15日 6時0分
このシーンは、『源氏物語』の中でも代表的なエピソード「若紫」の誕生に、『源氏物語』ファン勢のテンションが爆上がりしたと考えられる。
道長から贈られた檜扇をうれしそうに見つめるまひろ。幼いころの思い出を懐かしんでいるうちに、もし道長と結ばれていたらという妄想がどんどん募っていく。かなうことのなかった恋を物語でかなえようとするあたり、陰キャのまひろらしさがよく描かれている。
SNSでは、「とうとう若紫がでてきた!」「幼きまひろの初恋が若紫に続くなんて脚本が素晴らしい」「若紫が降りてきた!」と、若紫の爆誕に多くの反響があった。また、「若紫を読んだ時の道長が見たい!」と、道長が若紫を読んだ時の反応が楽しみという声もあった。
「若紫」は、『源氏物語』でも特に人気の高いエピソードの1つだ。古文の教科書にも掲載されているので知っている方も多いのではないだろうか。主人公・光源氏が北山で美しい少女、若紫と出会う。少女は光源氏が恋焦がれる藤壺によく似ており、光源氏は強く引き付けられる。光源氏は若紫を自分の理想の女性に育てたいと考えるが、若紫の祖母・尼君は若紫が幼すぎるため本気にしない。その後尼君が亡くなると光源氏は半ば強引に若紫を二条院に引き取り育て始めるというストーリーで、のちの物語の展開にも大きな影響を与える。
美しく幼い少女を自分好みの女性に育てるというテーマは現代においても衝撃的で長年にわたって多くの人々を惹き付けてきた。これまで『光る君へ』で描かれてきたまひろの人生が、今後どのように『源氏物語』に落とし込まれていくのか、非常に楽しみだ。
●中宮・藤原彰子、まひろに心を開き始める
3番目に注目されたシーンは20時19分で、注目度79.4%。中宮・藤原彰子がまひろに心を開き始めるシーンだ。
まひろが局に遊びにきた弟・藤原惟規(高杉真宙)の相手をしていると、突然、中宮・藤原彰子が尋ねてきた。帝の正室の急な来訪にあわてながらも、「お呼びくだされば、参りましたのに」と、まひろは彰子を迎える。惟規はすばやく姿を消した。
「藤式部の局が見たいとおおせになって」傍らに侍る左衛門の内侍(菅野莉央)がそう言うと、「そなたはよい」と彰子は冷たく言い放った。「えっ?」驚く左衛門の内侍に、彰子は「下がれ」とだけつけ加えると、左衛門の内侍は何も言えず引き下がった。彰子はまひろと2人だけで話がしたいようだ。
「そなたの物語だが…面白さが分からぬ」すぐに彰子が切り出した。「さようでございますか…」「男たちの言っていることも分からぬし、光る君が何をしたいのかも分からぬ」どうやら年若い彰子には、男というものが理解できないようだ。「はあ…」まひろはどう答えればよいか思案した。
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