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IIJが進めるスマート農業とは - 愛媛県で里芋とアボカドの検証も開始

マイナビニュース / 2024年9月17日 17時6分

「より安価に使ってもらうため、LoRaWANを用いた無線を採用した。屋外で使うニーズに応えられるなど、いろんなことができるようになっている。今後は、水稲以外の用途での活用も計画している」(齋藤氏)

愛媛県でみかん・里芋・アボカドにまつわるスマート農業実装検証

同日、2023年度より参画している愛媛県の地域課題解決プロジェクト「愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト(トライアングルエヒメ)」に今年度も引き続き採択されたことが発表された。昨年8月より開始したみかん栽培の品質・収量向上を目指すプロジェクトに加え、里芋の収量安定化、愛媛県で生産農家が増えつつあるアボカドの生産技術向上に向けたスマート農業の実装検証を開始する。

昨年度の実装検証では、温州みかん産地の愛媛県真穴(まあな)柑橘共同選果部会において、経験と勘に基づいて行っていた土壌の乾燥状態の判断と灌水(かんすい)オペレーションの最適化を目的として、みかん畑240ha全体をカバーする LoRaWANネットワークと120台の土壌水分センサーによるデータ分析基盤を構築し、土壌水分データの可視化を実現した。

齋藤氏によると、みかんは乾いていると糖度が増すことから、適切な水ストレスをかけることが重要だという。そのため、土壌管理が行えるよう、土壌水分データの可視化が行われた。

昨年に収穫したみかんだが、糖度は13度と十分だったが、サイズは小玉であり、過去にない状況だったという。また、実証の成果として、齋藤氏は「生産者の意識が変わった。判断にデータを使っていくべきというマインドが浸透してきた。今年度もデータを使って判断するシーンが増えていると聞いている」と説明した。

120台のセンサーでも一部の地域しかカバーできていないため、今後、台数を増やす計画だという。

里芋栽培では、同じ圃場で栽培を繰り返すことで生育不良となって収量が落ちてしまう「連作障害」を防ぐため、圃場を毎年変更する必要があるという。そこで、里芋栽培の実装検証においては、圃場(土壌の状態)が変わってもブレが少なく正確な水分を計測できる水ポテンシャルセンサーとLoRaWANネットワークを組み合わせたデータモニタリングを進める。

国産アボカドについては生産ノウハウが不足しているため、データの蓄積と活用が必須になっている。そこで、農業指導センターの実証園地と生産者の園地計3カ所にセンサー類を設置し、愛媛CATV のLoRaWANネットワークを活用してデータ収集を行い、アボカドの品質や収穫数等との関連性を分析する。
(今林敏子)



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