1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

「PIXIV DEV MEETUP 2024」に参加。画像生成AIと“棲み分ける”発想、創作文化にコミットし続ける教育事業

マイナビニュース / 2024年9月23日 17時11分

画像提供:マイナビニュース

9月20日に新宿で開催された招待制イベント、「PIXIV DEV MEETUP 2024」に参加してきました。イラストレーション投稿サービスとしては言わずと知れた、国内最大手の「pixiv」を運営するピクシブが主催しており、去年の開催に続いてこの手の大規模なイベントは2回目だそう。今年はタイトルに“Dev”と付したことで開発者向けを志向していたようでしたが、いちpixivユーザーにとっても興味深いお話をいくつか聞くことができました。

○AI生成コンテンツと“あえて”棲み分けることにしたpixiv

技術的な内容についてもたくさん触れられたイベントでしたが、筆者のような一般ユーザーにとって卑近な話題である画像生成AIについてpixivがどう考えているかについての言及がありました。イラスト投稿サイトであるpixivにとって、画像生成AIはただの便利ツールではありません。ここ数年で「これは人が描いたイラストなのか?」という疑念はpixivに限らず、どこにでもついて回るようになりました。

そんなpixivが取りうる選択肢としては、AIが生成したコンテンツに対して「排除する」「分離する」「棲み分ける」「放置する」が存在していたといいます。ユーザーにとっては既知の通り、今のpixivはAI生成コンテンツと「棲み分け」ています。

この決定の背景には、AI生成コンテンツを完全に排除・分離することが、必ずしもプラットフォームにおけるユーザーの安心感に繋がらないのでは……という懸念が検討の中で見えてきたとのこと。「AI生成コンテンツを完全に締め出すと、今度は人間生成コンテンツのように見せかけて混ざろうというモチベーションが生まれてくる。加速度的・競争的に進化し続けるAI技術は、どこかの段階で人間のものとは見分けがつかなくなる……ことすらあるかもしれない。最終的に人間生成・AI生成コンテンツの境界線が曖昧になり、垣根が消えてしまうことも予想された。AIの進化が、人間を騙そうとすることに特化していくリスクを避けたかった」と話します。

ここ数年の画像生成AIの勃興で、クリエイターの方々としては「もっと強硬な態度でユーザーの保護に努めてほしい」という気持ちもあるのではと思っていましたが、pixivはこの「棲み分ける」という一種のダメージコントロールによって一定の秩序を維持し、手書き作品を投稿するユーザーがAIを用いたかどうか常に疑われてしまったり、手書きかAI生成かの境界線が曖昧になることでコンテンツが混沌に帰してしまうような破綻シナリオを回避しようとしているそう。pixivは常にプラットフォーム全体、ひいてはユーザーの安心を守ろうと努めていることが改めて強調されていました。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください