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吉川明日論の半導体放談 第313回 AMDやIntelと深いかかわりあいのあるPlayStationの半導体

マイナビニュース / 2024年9月24日 14時44分

私が意外に思ったのは「コスト」の点がAMDが選ばれたもう1つの理由として挙げられていたことだ。確かにゲームコンソールのエンジン向け半導体は、その集積度とコストを考えればサーバー用CPUやAIアクセラレーターとは比較にならない「割に合わないビジネス」である。しかし、PlayStationのブランドと1億台を超える実績を考えれば、ファウンドリビジネスを開始しようとするIntelにとっては戦略的に大きな意味を持っただろうと察する。

折しも、業績不振にあえぐIntelは先ごろファウンドリビジネスの分社化を発表し、外部からの資本を受け入れる決断をした。AWSとの緊密な協業も発表しているが、今後ファウンドリ会社がAWS以外のどの大手顧客を取り込むかはわかっていない。

IntelがPS6のビジネスを失注したという話が事実とすれば、Intelにとって「逃がした魚が大きかった」と後々言われるのではないかとの印象があるが、その発売時期については近いうちに発売するのであればわざわざPS5 Proをこのタイミングで発売するということもないだろうこともあり、2026年末とも、2027年や2028年とも噂されていることを鑑みると、AMDが後方互換という面では有利ではあるだろうが、まだまだ蓋を開けてみないと分からない段階だとも言えるのだろう。半導体は日々、性能向上に向けた技術革新が続けられている。果たしてPS6では、どのようなユーザー体験がもたらされるのか、首を長くして待っている必要があるだろう。

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吉川明日論 よしかわあすろん 1956年生まれ。いくつかの仕事を経た後、1986年AMD(Advanced Micro Devices)日本支社入社。マーケティング、営業の仕事を経験。AMDでの経験は24年。その後も半導体業界で勤務したが、2016年に還暦を機に引退を決意し、一線から退いた。 この著者の記事一覧はこちら
(吉川明日論)



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