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カレー沢薫の時流漂流 第319回 「若者の●●離れ」という大衆娯楽と、浦安の高級娯楽

マイナビニュース / 2024年9月30日 14時48分

だが、近頃話題になっているのは、そのディズニーが、近年若者たちに選ばれなくなりつつある、ということらしい。

なぜそのようなことが起こったかといいうと、やはりまず金銭的な問題が挙げられている。

もともと夢の国価格で入場料やパーク内での食事や買い物は安くなかったと思うが、さらに若者にとっては厳しい金額が定時されるようになり、Xでも「ディズニーファンだが風船に4000円は正気かと思った」というつぶやきが見られた。

そのつぶやきに対し、資産運用に自信マンから「あなたもディズニー株を買えばこれが適正価格だとわかる」的な引用がついていたが、それに「私は株主です」と返信されているのが最高にXだった。

まさに、ベンツとタバコのやりとりであり、ちくわ大明神が登場しなかったのが惜しまれるが、こんなビッグサンダーがマウンテンしているツールをどこにいても無料で利用できる世の中で、いつまでも都会の有料施設が覇権を取るというのも無理な話なのだ。

娯楽が多様化したというのも原因の一つであり、選択肢が増えれば牌が分散するのは当たり前である、
○フラペチーノの注文並の難易度もハードル?

また「難易度が上がりすぎている」というのもディズニー離れの一因と言われている。

確かに、ディズニーに行ったことがなく、そもそもイオソのレジ以上の「行列」という文化に慣れていない田舎者からすると、ディズニーは「すごく並ぶらしい」というイメージの時点で腰が引ける。

今時のディズニーは、スムーズに回ろうと思ったら、何らかのアプリをダウソしておくなど、事前準備が必要であり、ノープランで訪れて楽しめる施設ではなくなりつつようだ。

実際はそこまで難解ではなく、並んでいる間も「だからアプリ落としとけって言ったのに」とどんどん険悪になるカップルや家族連れを見ているだけで楽しいのかもしれないが、行ったことがないのでわからない。
しかし、注文が難しいというイメージだけで、一生スタバや二郎の門がくぐれない者がいるように、「最近のディズニーは難解」という情報だけ見て「ディズニーはやめておくか」となってしまう田舎者がいるのも確かだ。

このようにディズニーの方針にも問題があったかもしれないが、やはり少子化、不景気、多様化など、一企業の努力ではどうにもできない社会情勢が一因になっていることも否めない。

そもそも「価値観」自体が多様化している。友人や家族、恋人などと夢の国に行くことだけが人生を謳歌していることにはならないし、もはやどこが夢の国かも自分で決める時代だ。

私は今日も、自室という名の夢の国で、Xという感情を乱降下させるアトラクションを無料で楽しんでいるのだ。

あまりにも部屋が連日エレクトリカルパレードすぎて、わざわざここを出て高い金を払って長い行列に並ぶ気が全く起こらないのである。
(カレー沢薫)



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