1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

インテルがP-core搭載「Xeon 6」と「Gaudi 3」を正式発表 - AI開発効率化に貢献へ

マイナビニュース / 2024年10月2日 6時59分

渡邉氏は、最大500W(CPUあたり)にまで対応した6900Pシリーズの特徴として最大128のパフォーマンスコア数を挙げ、前世代では64コアだったのに対し倍増している点を強調した。またUPI(Ultra Path Interconnect)の面ではリンク数を6つに増やし、各リンクの転送レートもアップデート。メモリチャネル数も拡張された。加えて新製品では、サーバCPUとして初めてMRDIMMを採用し、使用時の転送レートは最大8800MT/sまで向上したとしている。

これらの機能強化により、AIの推論性能やHPC演算性能が大幅に向上したといい、他社製品とコア数をそろえて比較した場合にも性能有意性を誇るとする。また電力効率の改善にも大きく力を注いだとのことで、P-coreおよびE-coreをそれぞれ採用した製品どちらも新しいパワーモードを導入。その結果として、40%のサーバ利用率における電力効率を約1.9倍向上させたとしている。なお渡邉氏は、「さまざまなしきい値はそれぞれ調整できるようになっており、顧客側での変更により最適化するとさらに高い性能が出る可能性もあるため、ぜひとも評価をしていただきたい」と話した。

そして製品群の今後については、P-core・E-coreをそれぞれ採用した製品をそれぞれリリースしていく予定とのことで、6900Eシリーズおよび6700Pシリーズ以下の製品群を、2025年第1四半期に発表される予定だとしている。
○大規模演算の並列化で高効率を実現したGaudi 3

一方のGaudi 3アクセラレータに関する説明は、インテル 技術本部 シニア・アプリケーション・エンジニアの小林弘樹氏より行われた。

小林氏は、多くの企業がAIを自社サービスとして運用しマネタイズを行うには、AIの学習能力ではなく、特定領域に特化した小サイズモデルによる推論をどれだけ効率よく運用できるかが重要になっていくと語る。そしてインテルとしては、GPT-4やGPT-5に代表される大規模パラメータを持つ最先端モデルに加え、特定の領域やタスクに特化した“ファインチューニング”を行うモデルや、オープンソースのエンタープライズ向けモデルをGaudiの注力分野として掲げているとする。

そしてこれらの分野に向けて同社は、Gaudiの製品ラインナップとしてOAM仕様に準拠したアクセラレータ・カード、ユニバーサル・ベースボードを提供してきた。さらに今回発表されたGaudi 3からは、CEM仕様に対応したPCIeアドインカードもラインナップに追加された。このタイプの製品でも、ピーク性能やメモリサイズはOAM準拠タイプと変わらないものの、TDP(熱設計電力)は600Wに抑えられる(OAM準拠タイプでは900W)ことから、電力面に懸念がある顧客でも効率的なAI導入を可能にする選択肢になるとした。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください