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20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第119回 ビットコイン半減期の規則性-“クリプトの冬”はまた訪れるのか、常夏となるのか

マイナビニュース / 2024年10月25日 9時0分

長谷川これまではビットコイン市場が過熱し、アルトコインに還流するという流れでした。しかし、ビットコインに関してはETFからの資金流入が増えています。ETFに入ってきた資金は還流しないので、これまでのパターンが覆る可能性はありますね。

また、「ETF銘柄ブーム」はあるかもしれません。現物ビットコインETFほどのインパクトはありませんでしたが、現物イーサリアムETFに続き現物ソラナETFも動きがみられます。

――「現物イーサリアムETFが最後の暗号資産ETFとなる」という見方もありますが、その可能性もあるのでしょうか?

長谷川ETF化には市場の流動性が重要になります。暗号資産市場は着実に拡大していますが、それでも伝統資産と比べるとまだまだ小規模です。ソラナもグローバルの出来高に差があり、流動性を考えますとイーサリアムがギリギリという見方も否定できません。
○ビットコイン半減期の規則性

――ビットコインは半減期の度に、半減期価格から約90倍、30倍、10倍…と、前回の半減期の1/3の影響になっていくという規則性が見られます。ということは、2028年の半減期以降は横ばいということになるのでしょうか?

長谷川その可能性もありますが、現物ビットコインETFの影響もありますから、半減期インパクトは弱くなってもパターンが覆る可能性もあります。半減期は供給減少によるインパクトですが、2028年以降は需要サイドが重視されるようになるでしょう。

実需として、アメリカのような大国が準備金としてビットコインを採用すれば、ビットコインのイメージが大きく変わります。エルサルバドルはすでに法定通貨としてビットコインを採用し、政府準備金としていますが、アメリカのような経済大国が採用するのとでは影響力が異なるわけです。他の国も後を追うと思います。ゴールドの保有を増やしている中国やインドのような国もありますので、ビットコインの保有を増やす国も増えていくでしょう。

また、AIとビットコインの掛け合わせによる実需の拡大も考えられます。ChatGPTを代表とする今のAIは「アシスタント的」な存在ですが、AIがエージェントレベルになるとオンライン決済をAIが行うようになり、その際はBTC決済が導入されるかもしれません。AIは銀行口座をつくれませんので、ビットコインのような無国籍通貨は相性が良いと思います。

――マウントゴックス事件以降、投資・投機対象として注目を集めてきたビットコインですが、それ以前の2012~2013年頃は、留学中のお子さんに海外送金代わりでビットコインを送ったり、ビットコイナー同士で食事をしてだれかが現金で支払い、割り勘でビットコインを送ったり…と、決済利用や送金利用の実需があったと思います。その頃は今ほどビットコインは知られていなかったわけで、10年以上が経った今ではビットコインのブランドは確立されつつあります。決済利用には信用力が不可欠ですが、AIが決済する時代にはさらにビットコインの信用力は高まっていそうですね。他のアルトコインがわかりませんが。
○「クリプトの冬」はまた訪れるのか

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