1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

ローイング競技の動作を高精度測位技術で解析! NTT東日本開発の最新スポーツテックを見てきた

マイナビニュース / 2024年10月23日 7時0分

画像提供:マイナビニュース

NTT東日本の埼玉南支店で、漕艇(ローイング)競技向けにRTK高精度測位技術を用いたトレーニングツールが開発されています。一人の社員の開発からスタートした技術が、日本屈指の実力を備えるNTT東日本漕艇部の実戦で投入され、威力を発揮し始めているとのことです。

○五輪出場選手も活用するRTK高精度測位技術

ローイングは、水上の直線コースでオールを使ってボートを漕いで順位を競う競技で、一人乗りのシングルから漕ぎ手が8人のエイトまでの種目があります。花形とも言われるエイトですが、2024年9月には「第1回ジャパンオープンレガッタ」が開催され、NTT東日本漕艇部のAチームが、男子部門において優勝もしています。

そんなNTT東日本漕艇部を引っ張るキャプテンの宮浦真之選手は、パリ五輪にも出場していました。その宮浦選手がジャパンオープンレガッタにおいても活用を進言したというのが、今回のローイング動作解析ツールです。

これは、ボートに搭載したアンテナで衛星測位データを受信。足元の小型デバイスで情報を収集して専用アプリでローイングの動作を解析するというものです。ボートに設置したアンテナ単体ではなく、基準局で測位した衛星測位情報も併用して誤差数cmで現在位置を確認する「RTK測位」と呼ばれる技術を活用しています。

RTK測位自体は、ドローンや自動運転、土木分野など活用分野が広がっている注目技術ですが、これをスポーツ分野に応用し、ローイングで活用しようというのが今回の技術です。

ローイングは2,000mを真っ直ぐボートを漕いで速度を競うという明快な競技ですが、わずかな蛇行、細かな上下動といった少しの動きでタイムが変わってくるそうです。これまでもGPSやウェアラブル機器を使ったり、海外ではオールにセンサーを装着したりするなど、客観データを使った管理もしているものの、例えばGPSでは誤差が大きく細かな動きを判断できないといった課題がありました。

RTK測位では、この誤差を最小限の数cmまで小さくできます。これを即座に解析するソフトウェアを組み合わせることで、速度情報のグラフ化、緯度経度の地図表示、漕ぎ方の特徴分析といった解析ができようになりました。

現在は1秒間に100個のデータを取得しており、オールの1ストロークは2~3秒とのことなので、1回のストロークあたり200~300程度のデータが取得され、それが誤差のほとんどない状態のデータとなっているので、速度や蛇行の状態が客観的に把握できるようになります。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください