なぜ今? 日産がミニバン「セレナ」のハイブリッド車に4WDを追加する理由
マイナビニュース / 2024年10月2日 17時29分
日産自動車はミニバン「セレナ」のハイブリッド(e-POWER)車に電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載する4WDモデルを追加して発売する。現行型セレナの発売は2022年11月。なぜ日産は、ここへきてセレナe-POWERに4WDモデルを設定するのだろうか。オンライン発表会を取材した。
4WD追加を望むユーザーの声とは?
日産の村田直哉チーフマーケティングマネージャーによると、セレナは2022年11月の発売以来、累計受注台数が15万台を超えた人気モデルだ。2023年には「RJC」(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)と「日本カー・オブ・ザ・イヤー」のテクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。2023年度下期と2024年暦年上期のミニバン(6人乗り以上)で販売台数No1を獲得している。2024年8月の6,103台という販売台数はミニバンランキングで1位、登録車(普通車)ランキングで7位。いまだに好調を維持している様子がうかがえる。
セレナのどこが評価されているのか。ユーザーからは、第2世代のe-POWERによる力強く滑らかな走りや高い静粛性、ワンペダル感覚の「e-Pedal ステップ」、ミニバン初搭載の「プロパイロット2.0」によるロングドライブの快適なサポートなどが好評を博しているという。
そんな中、ユーザーから更なる期待の声として寄せられたのが、「1年中、どんな場面でも家族との大切な時間を思い切り楽しむことができる」クルマが欲しいというもの。つまりは、雪道をより安心してドライブできるクルマが欲しいという声だ。これに応えるのが、今回の「セレナ e-4ORCE」ということになる。
電動4WDの仕組みとは?
姫木浩明チーフビークルエンジニアによると、セレナ e-4ORCEは最高出力120kW/最大トルク315Nmを発生するフロントモーター、60kW/195Nmのリアモーター、左右のブレーキを統合制御して各タイヤが発生する駆動力を最適にコントロールするシステムを搭載している。新たに追加したリアモーターに対応しつつ、これまでの2WD車と同等の広さをキープするため、リアフロアとリアサスペンションは新設したそうだ。
走行面ではドライブモードに「SNOW」モードを追加。雪の坂道や深雪など、機械式やハイブリッドのモーター4WDが発進に苦労する場面でも、e-4ORCEなら最初から4輪で滑らかかつ力強く駆動力が発揮できるので、ゆとりを持って脱出できるという。
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