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世界で評価される国産ウイスキー、サントリーのただならぬ"つくり込み"へのこだわり

マイナビニュース / 2024年10月18日 15時18分

仕込み工程ではリッチで華やかなニューポップを得るために清澄麦汁をとり、発酵ではウイスキー酵母とビール酵母の2種類を併用する。

「スコッチウイスキーでは伝統的にこの2つの酵母を併用してきました。効率化などで現在はウイスキー酵母のみを使用する場合も多くなっていますが、当社ではビール酵母の併用を続けております。各酵母を単独で使用する場合よりも、2つの酵母を併用するとウイスキーのボディ感に寄与する硫黄化合物成分が多くなります」

コクがあり力強い味わいを生み出す直火蒸溜を行い、その後の貯蔵の工程では貯蔵環境の管理。自社の樽工場でこだわりの樽材で組み上げた樽を使用し、外部から調達する樽の品質管理も徹底しているという。

「ブレンドの工程では、お客様の飲用シーンを意識して香味の設計を行っています。例えば角瓶はハイボールとして飲まれるケースが多いため、ハイボールとしての美味しさはどうかといった観点でも入念に香味の確認を行います。独自の官能訓練プログラムを実施し、資格認定する制度も設けており、ブレンダー室のチーム全員での官能・議論によって各原酒の美味品質を見極めることでブレンドの精度を上げています」

同社では保有する約160万樽の原酒の品質を評価する原酒の棚卸しも数年おきに実施。製造ロットごとに年間で数十回の配合を見直し、定番製品の安定的な供給と品質の両立に取り組んでいる。

また、サステナブルなものづくりに向けた挑戦として、直火蒸溜と同様にコクがあり力強い味わいを実現できる世界初の水素エネルギーを活用した蒸溜設備などについても紹介。グローバルな取り組みへの意気込みを語った。

「天然水の森活動の経験を生かし、スコットランドでは泥炭地(ピートランド)の復元活動や水源保全活動も推進しています。サントリーは2014年に米国の蒸溜酒メーカー『ビーム』社と経営統合して以来、世界の五大ウイスキーを自社で持つ唯一の日本企業です。当社の知見を世界各国へ展開し、世界のウイスキーの美味品質向上へ努めてまいります」

伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら
(伊藤綾)



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