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佐野正弘のケータイ業界情報局 第137回 モトローラ、「razr」新機種で大規模プロモーションに舵を切ったのはなぜ?

マイナビニュース / 2024年10月21日 21時30分

そして今回も、ソフトバンク向けの兄弟モデル「motorola razr 50s」が用意されるとのこと。motorola razr 50sは、本体カラーこそmotorola razr 50と変わらず3色構成となりますが、RAMとストレージをそれぞれ8GB、256GBに抑えることで価格を引き下げているのがポイントとなっています。

ミドルクラスの供給成功で“攻め時”と判断

そうしたハード面より大きな変化となるのが、プロモーションに関する大きな変化です。なぜなら今回、motorola razr 50の発売に合わせてモトローラ・モビリティが実施した発表会では、ブランドアンバサダーとしてアイドル・俳優の目黒蓮さんを起用し、テレビCMも展開することを明らかにしたのです。

モトローラ・モビリティは、その前身となるモトローラ時代から世界的な携帯電話の大手メーカーであり、携帯電話の黎明期となる1G時代には市場を席巻していました。2G時代にも、現在のrazrシリーズにつながる薄型の折りたたみ携帯電話「RAZR」シリーズで高い人気を博していました。

それゆえ、以前は国内でも一定の知名度を持っていたため、40代以上の世代であればある程度のブランド認知があるようです。ですが、2014年にレノボ・グループの傘下となって以降、日本では事業を大幅に縮小していたことから、その間に携帯電話やスマートフォンになじんだ若い世代へのブランド認知が低いことが大きな課題となっています。

そこで同社は、日本市場開拓を本格化するにあたって、若い世代を対象としたプロモーションをここ最近強化しており、2024年3月にはmotorola razr 40sのテレビCMを展開。同じ3月には、若い世代が多く集まる東京・原宿に、motorola razr 40のポップアップストアを展開していました。

そして今回、同社は若い世代に人気のある目黒さんの起用を打ち出したことで、若い世代を中心にブランド認知を高め、日本市場で勝負をかけようとしている様子が見て取れます。

しかしなぜ、同社は今のタイミングで勝負をかけようとしているのでしょうか。そこにはソフトバンクとの関係の深化が大きく影響しているでしょう。

実は2023年、ソフトバンクから販売されたモトローラ・モビリティのスマートフォンは、motorola razr 40とエントリークラスの「moto g53y 5G」の2機種のみ。日本市場を狙って開発されたとみられる、売れ筋のミドルクラスとなる「motorola edge 40」がソフトバンクに採用されなかったため、フルラインアップの供給とはなりませんでした。

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